Texas Instruments(TI)は、ワイヤレス基地局や高速データ・アクイジション、テスタ・計測、医療用画像処理および軍事・防衛などの各種アプリケーション向けに、200MHzまでのIF(中間周波数)で16ビット・フルスケールの精度、高い直線性、低歪み性能を提供する完全差動オペアンプ「THS770006」を発表した。すでに量産出荷を開始しており、パッケージは放熱パッド付きで4mm角の24ピンQFNを採用、1,000個受注時の単価(参考価格)は4.10ドルとなっている。

「THS770006」のパッケージイメージ

同製品は、出力の第3次インターセプト・ポイント(OIP3)48dBmの歪み特性を実現しているほか、第3次相互変調歪み(IMD3)も市販の同種のオペアンプ比で100MHzで少なくとも14dB優秀となる-107dBcを実現している。

また、フルスケール、3Vp-pのダイナミック・レンジを提供、最適なデザインの柔軟性と信号-雑音比(SNR)性能を実現することから、同社の16ビット、130MSPSのA/Dコンバータ(ADC)「ADS5493」をはじめとした各種ADCを切れ目なく駆動することが可能だ。

さらに、7.5ns(max)の過入力回復時間を実現。これにより、混信やブロッキングによるデータの喪失やエラーの影響を最小にでき、ワイヤレス・レシーバのシグナル・インテグリティの向上が可能となる。