Intel CEOのPaul Otellini氏

米Intelは7月13日(現地時間)、2010年第2四半期(4 - 6月期)決算を発表した。同四半期の売上は108億ドルで前年同期比34%のアップ、純利益は29億ドルだった。直近の第1四半期同様にモバイル/サーバの好調を受けて業績が押し上げられた形となり、特に企業向け需要の回復が貢献した。同社CEOのPaul Otellini氏は「Intelの42年の歴史の中で最高の業績」と評している。

Intelの2009年第2四半期は景気低迷からの回復初期の状態にあり、今回の決算は売上だけの比較でも34%アップという大幅成長となった。だが2009年第2四半期は欧州委員会(EC)がIntelに課した14億5,000万ドルという制裁金の影響で3億9,800万ドルの赤字を計上している。

また2009年当時はプロセッサの出荷数が伸びる一方で、平均販売価格(ASP)の減少に悩まされていた。これは高価格で利益率の高いサーバ向けプロセッサが不調なうえに、ネットブックの主要部品であるAtomプロセッサなど、低価格なプロセッサに需要が偏っていたことによるもので、こうした状況は企業需要の回復とともにここ数四半期にわたって改善しつつある。Intelによれば、前四半期に引き続き、今四半期もASPがわずかながら上昇を続けていると報告している。

Intelでは2010年第3四半期の業績として、売上が116億ドル(±4億ドル)、グロスマージンが67%(±数%)程度を予測している。2009年第3四半期は引き続きASP下落に悩まされる一方で出荷数は大きく伸びており、減収減益ながらもアナリスト予測を上回る結果となっていた。現状のトレンドを当てはめれば、比較的低調だった前年同期の業績を大きく上回る可能性は高い。