第3章 Windows 8のUI/UX - Windows 8のショートカットキー

Windows 8は従来のキーボードやマウスといった入力デバイスに加え、タッチデバイスをサポートしているため、各所の操作方法が大きく見直されている。そのため、いくつかのキーを組み合わせることで、冗長な操作を簡単に実行するショートカットキーも変更された。

本特集をご覧になっている読者がどのようなハードウェアでWindows 8を使用するかわからないが、ショートカットキーの活用は従来のWindows OSと同じく重要なものとなるだろう。そこでいくつかの代表的なショートカットキーを紹介する。

まずはチャームと時計を表示する[Win]+[C]キー。ここから各操作を行える。また、チャームから選択する各アイテムを呼び出すショートカットキーも用意されており、<共有>チャームは[Win]+[H]キー、<設定>チャームは[Win]+[I]キー、<デバイス>チャームは[Win]+[K]キーで開く(図146~149)。

図146 [Win]+[C]キー。チャームと時計を表示する

図147 [Win]+[H]キー。<共有>チャームを開く

図148 [Win]+[I]キー。<設定>チャームを開く

図149 [Win]+[K]キー。<デバイス>チャームを開く

Windows 8で検索を行う場合は、チャームに並ぶ「アプリ」「設定」「ファイル」などのカテゴリを選択し、キーワードを入力するスタイルに変更されている。これらの検索機能をショートカットキーから呼び出すことも可能だ。「設定」を選択して<検索>チャームを開くには[Win]+[W]キーを押し、「ファイル」を選択して<検索>チャームを開くには[Win]+[F]キー、「アプリ」を選択して<検索>チャームを開く場合は[Win]+[Q]キーを押す(図150~152)。

図150 [Win]+[W]キー。設定を選択して<検索>チャームを開く

図151 [Win]+[F]キー。ファイルを選択して<検索>チャームを開く

図152 [Win]+[Q]キー。アプリを選択して<検索>チャームを開く

さて、Windowsストアアプリにも、オプション設定が存在することにお気付きだろうか。何も選択していない状態で[Win]+[Z]キーを押すと、アプリバーに<すべてのアプリ>ボタンが現れる。これがアプリコマンドだ。同ボタンをクリックすることで、Windowsストアアプリおよび通常のアプリケーションが一覧表示されるが、任意のアプリケーションを選択した状態で同キーを押すと、Windowsストアアプリのオプションが現れる。アプリバーやナビゲーションバーにはピン留め設定やサイズ変更だけでなく、動的な更新を行う<Liveタイルをオフ>が用意されているように、Windowsストアアプリによって用意されるボタンは異なる(図153~155)。

図153 [Win]+[Z]キー。選択しているアプリケーションのアプリバーを開く

図154 <すべてのアプリ>ボタンをクリックすると、Windowsストアアプリや通常のアプリケーションが列挙される

図155 Windowsストアアプリを選択した状態で[Win]+[Z]キーを押すと、固有のオプションが表示される

マウスポインタをデスクトップの左下に移動させ、右クリックすると現れるクイックアクセスメニューは[Win]+[X]キーで呼び出すことが可能だ。同メニューからはコマンドプロンプトやエクスプローラーの起動、コントロールパネルの呼び出しなどが項目として用意されているため、Windows 8を使いこなす上で便利な存在である。

プレビュー版から用意された機能だが、その簡素さから何らかの改良が加わるのだろうと筆者は期待していたが、RTM版でも変化が加わることはなかった。どうもこのあたりに、Windows 8スタイルと従来のデスクトップという二つの要素を共存させた際の"ちぐはぐさ"を感じてしまう(図156)。

図156 [Win]+[X]キー。メニューが開く

[Alt]+[Tab]キーはWindows OSでは定番のショートカットキーだが、Windows 8ではいくつかの拡張が加わっている。[Win]+[Tab]キーを押すと、デスクトップ左側にチャームが現れ、アプリケーションのサムネイル画面が並ぶ。同ショートカットキーを押すことでカーソルが順番に移動するので、切り替えるアプリケーションが選択されたら、同キーをリリースすればよい。この操作が苦手な方は[Win]+[Ctrl]+[Tab]キーで表示を固定させ、矢印キーで選択することも可能だ。矢印キーでカーソルを移動させた後、[Enter]キーで確定すればよい(図157~158)。

図157 [Alt]+[Tab]キー。Windowsフリップが起動し、同キーを押すことでアプリケーションの切り替えが行える

図158 [Win]+[Tab]キー。チャームによるアプリケーション切り替えが行える。[Win]+[Ctrl]+[Tab]キーを押した場合は固定表示されるため、矢印キーで操作できる

Windows 8には、この他にも多くのショートカットキーが用意されているが、すべてを一括して紹介するのは難しい。その他のショートカットキーは図159にまとめたので、Windows 8の操作に役立てていただければ幸いだ(図159)。

図159 Windows 8の主なショートカットキー