あらゆるITを駆使しているのが神奈川県民

国際都市横浜や、若者文化を発信する湘南、かと思えば内陸部ののどかな田園風景。様々な顔を持つ神奈川県をデータで見てみるとどうなるのでしょうか。

睡眠を削って遠距離通勤

大都市のベッドタウンとしての神奈川県を象徴するのが通勤時間で、往復94分は千葉県に次いで全国2位(2006年 全国平均72分)。さらに、鉄道利用回数はひとりあたり年間380.47回で2位(2007年 全国平均177.34回)。通勤時間が長い分、睡眠時間は7時間31分と全国最短で(2006年 全国平均7時間42分)、睡眠時間を削って遠距離通勤する神奈川県民の姿がデータに表れています。

職業を見てみると、サラリーマン数は人口100人あたり29.18人で6位(2012年 全国平均27.55人)、自営業者数は人口100人あたり3.43人で最下位(2012年 全国平均4.63人)、農業就業者数は人口100人あたり0.40人で45位(2005年 全国平均2.62人)。また、共働き率は46.72%と全国で3番目に低く(2010年 全国平均53.92%)、サラリーマンと専業主婦が多く自営業や農業が少ないのが神奈川県の特徴です。

高い給料や貯金で子供に教育?

そのサラリーマンの生活を見てみると、サラリーマン年収は532万円で2位(2012年 全国平均473万円)、公務員年収は723万円で2位(2010年 全国平均682万円)と給与が高く、1世帯あたり貯蓄額も2,053万円で全国2位(2008年 全国平均1,703万円)とかなりリッチな様子。外国車世帯普及率も、全国5位の6.0%(2009年 全国平均4.8%)と高めです。

リッチな神奈川県民は教育にかけるお金も多く、教育費は年間20万4,605円で3位(2008年 全国平均15万2,530円)。小学生の通塾率は59.4%で1位(2013年 全国平均49.7%)、大学進学率は61.84%で3位(2010年 全国平均54.30%)と高く、神奈川県民は遠距離通勤を乗り越えて稼いだお金を子供の教育に使っているようです(※教育費は子供がいる世帯・いない世帯も含めた世帯平均)。

教育つながりで高校野球を見てみましょう。全国最多の予選参加校数を誇る激戦区から勝ち上がってくる神奈川県勢は甲子園でも強く、第1回大会からの通算勝率は6割2分1厘で全国1位。直近10年間の勝率も6割4分4厘と沖縄に次いで全国2位となっており、神奈川県は高校野球最強と言ってもいいでしょう。

シュウマイはもちろん、ジャムも1位

続いて食生活。横浜に代表される国際的なイメージがある神奈川県では、洋食が家庭に浸透しています。順位だけをあげてみるとジャム消費量1位、パスタ・スパゲッティ消費量2位、バター消費量3位、紅茶消費量3位、ビスケット消費量4位、チーズ消費量5位、牛乳消費量5位、ワイン消費量5位と国際的。そうそう、忘れてはならないシュウマイ消費量も全国1位です。

国際的・開放的な神奈川県民らしいのがITリテラシーの高さ。こちらも順位だけをあげてみても、インターネット利用率1位、家庭内無線LAN普及率1位、ソーシャルメディア利用率2位、ブロードバンド契約数2位、Twitterユーザー数4位、Facebookユーザー数5位と神奈川県民の先進性が表れています。

こんな神奈川県民を一言で表すと、「IT好き洋食好きで子供の教育に熱心なサラリーマン」と言えそうですね。

神奈川県と他都道府県の相関図。東京都と千葉県とはとても近い

700以上のランキングから、神奈川県の相関関係を筆者が割り出したのが上の地図です。赤は似ている県、青は正反対の県、黄色はどちらでもない県。神奈川県は首都圏各県を筆頭に、三大都市圏の各県と似ています。

筆者プロフィール : 横道 文也(よこみち ふみや)

統計サイト「都道府県別統計とランキングで見る県民性」主宰。様々なデータを都道府県という切り口から分析し、新たな「おむつとビール」を探すデータマイナー。時系列でデータを分析する「年次統計」や歴史年表を分析する「年表マニア」などのデータサイトも運営。