恋人同士の間ではさまざまなルールが作られます。「お互いの誕生日には2人きりでお祝いしよう」「2人の"記念日"には必ず食事をしよう」というくらいのルール(約束)であるなら、どのカップルにもありますよね。でも、個人の価値観から生まれたルール、身勝手な「自分ルール」を相手に押しつけ、強制している人がいるのも事実です。もしもあなた自身に、以下にあるような行動に対して心当たりがあったら要注意です。

・1日に1回は連絡をする
「どんなに忙しくてもメール(電話)くらいはできるはず」と言う相手。仕事の状況や内容によっては、メールや電話をすることもかなわないこともあります。特に男性は、2つのことを同時に並列処理できない脳の構造になっていると言われています。1つのことに集中していると、他のことまで気が回らないのです。多忙なのにも関わらず、どうにか時間に都合をつけてメールや電話をしてくれたカレシに対して「遅い!」などとなじってしまったら最悪な結果を招くことになります。相手の状況を考える余裕、連絡を待つ余裕を持ちましょう。

・自分の趣味や嗜好を押しつける
あなたが大好きなものでも、相手もそれを好きかどうかは分かりません。「これ、絶対においしいから食べて」「これ、かわいいから使って」など、自分の価値観を相手に押しつけるのは言語道断です。あなたが"良い"または"善"と思っていることは、あくまでもあなただけの尺度による価値観です。相手に価値観を押しつけることは、時として大きなあだとなることもあります。

・他の異性と会うのを制限する
「他の女性(男性)と会わないで」と、友達や知り合いに会うことさえ制限するのはNGです。こうされると、大多数の相手は抵抗感を覚えてしまいます。異性と会うことは、仕事上はもちろん、付き合いなどで避けられないこともあります。それさえ制限され、束縛されてしまうと、たとえあなたのことが大好きな相手でも、これからも交際を続けるべきか否かを考えてしまうのが必定です。相手のことを心配し、嫉妬する気持ちも分かりますが、限度をわきまえることが必要です。

・携帯電話のチェックは当然
お互いに納得して携帯電話をチェックしあうカップルもいるでしょう。合意の上で携帯電話を見せ合うのは問題ないですが、恋人とはいえ自分の携帯電話を勝手に見られるのは決して気持ちが良いものではありません。たとえ恋人同士であっても、その部分は不可侵であるべきです。「親しき仲にも礼儀あり」なのだと心得ましょう。

・「音信不通=終わり」というルール
交際するまで、それと交際初期のうちはメールや電話による連絡を頻繁にします。でも、交際後2~3カ月が経過するとその頻度が減り、ある日パッタリと連絡が途絶えてしまうということが多々あります。これを「もう私に興味がないってこと?」「あいつ逃げたな」などと、それが"終わりの合図"なのだと早合点してしまいがち。しかし、ちょっと待ってください。相手は、「熱くなっているのは自分だけで、実のところ相手はそれほどでもないのかもしれない」などと、一歩引いて交際について冷静に思案しているのかもしれません。こんな時は、相手の様子をうかがいつつ、タイミングを見計らってこちらから連絡してみましょう。

恋人と良好な関係を長く続けるには

「自分ルール」を押しつけ過ぎてしまうと、相手は束縛されていると感じ、息が詰まってしまいます。こうなると、あなたの恋愛は遠からずして終わりを迎えることとなります。相手が望むであろう行動を進んで行い、言葉をかけてあげるのは悪いことではありません。むしろ、パートナーである以上、お互いを尊重しつつ、心情をくんであげて進んで行動を起こしたり、言葉をかけてあげたりすることは推奨されるべきです。

しかし問題なのは、あなたが思う「相手が望むであろう」ことは推量に過ぎず、それが臆測の域を出ない可能性があるということです。「相手が望むであろう」ことと「相手が望んでいること」はイコールではないのです。また、「自分がこうしているのだから、相手にもこうして欲しい」と思うことは、自分勝手なわがままであると認識して自制してください。この2点を気にかけておくだけで、相手との良好な関係を長く続けることができます。

<著者プロフィール>
坂田陽子
1977年、福岡県生まれ。20代の半ばから恋愛に関するカウンセリングを開始する。数多くの相談案件を解決した経験から、独自の恋愛論を展開し、各メディアで人気に。現在では、日本国内のみならず海外からも恋愛相談を受け、その相談件数は年間1万件以上にも上る。2010年にNPO法人・日本結婚紹介業協会との連携で認定資格「恋愛アナリスト」を制定し、恋愛に起因する悩みを持つ人を救済するための後進の育成も手掛ける。
坂田陽子の恋愛力アップ相談教室
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