いつの時代も恋に悩める男女は多いもの。ここでは、弊誌人気連載「理系のための恋愛論」の酒井冬雪先生が、皆さんの恋愛に関する悩みにお答えします。恋愛に悩んでいる人、まずは先生に相談してみましょう!



私、お金にだらしないんです。

正しくは、だらしなかったんです、の過去形です。同僚がブランド物のバッグを持っていたら、ちょっとその上のラインのバッグを買う。友達が私より先に結婚したら、悔しいので精いっぱいおしゃれして、服も新調して、エステもネイルも行って、ヘアサロンにも行って完璧にして披露宴に行きます。

そんなこんなが積もり積もって、毎月のお給料で支払えないくらいの毎月のカード請求額になって、でも、計算すると、毎月きりつめて、ボーナスでも返済して2年くらいのうちには全額返済できそうです。

問題は……この1年くらいで絶対結婚したいんです。まだ誰も具体的な相手はいませんが、これから婚活を本格的に始めるつもりです。大きな出費がなかったら2年でクレジットカードのリボ払い分は全額返済できそうなのですが、婚活を始めたら、また「おしゃれしたい」「きれいに見られたいからエステ」と思っちゃいそうで怖いです。

36歳専門職の女性ですが、ありのままの私で勝負できるでしょうか。あと、もし1年で結婚したといても、給料の1/3くらいの額とボーナスの9割程度をカードの返済にまわさないと丸2年では返済できないのですが、それをバラさずに結婚相手って見つかるのでしょうか。

これから生まれ変わろうと思ってるんです。こんな私でも婚活できますか?



これまでのお金の使い方をあらためて、生まれ変わろうと自分で決意したのですから、ぜひがんばってほしいです。このままの状態で婚活するのはどうかな、と悩んでいるのでしたら、まずは半年、1年と返済をして、自分の中での実績を作ってみてはどうでしょう。そうすると、「半年もきちんとできた」「1年間、返済を続けられた」と自分にも自信もてるようになるはずです。

正直、相談者さんと同じような悩みを持つ方は結構多いです。お金をポンポンと使ってしまう彼女を持った男性から、よく相談をされます。「この間も20万円貸してと言われて貸してしまった」「彼女の借金を100万円ほど肩代わりして返してしまった」といったようにです。

彼らが心配するのは、自分が安易に肩代わりしてしまったために、彼女がまた同じ過ちを繰り返してしまうのではないかということで、実際に、ほとぼりが冷めたころにまた「お金を貸して~」と言われることが多いのです。そういった話を聞いて思うのは、お金の問題はやはり自分自身の問題であるということで、本人が「何とかしよう」と思い立って、実行していかないことには解決しないような気がしますよね。

周囲の人間や彼氏が解決(お金を返してあげちゃう)と、本人が自分の問題と思えなくなるという悪循環になってしまう。ですが、相談者さんはご自分で「だらしがなかった」とこの問題を過去形にして、返済のスケジュールまで立てています。その気持ちがあれば、きっと大丈夫、返済できると私は思います。

誰でも、生きていれば多かれ少なかれ人に言えないこと、秘密を抱えているものです。自分の秘密を隠してバラさず、話さないのは後々のことを考えるとやめたほうがいいと思います。しかし、例えばバツイチだとか、前科があるとか、浮気症だとか、そういったプライベートなことを付き合う以前の段階の、信頼関係や愛も友情も感じられない相手に打ち明ける人はあまりいないですよね。

婚活を考えているのでしたら、言いにくいことや人に言えない秘密は、相手の人柄を見極めてから話してみることにしてはどうでしょう。自分のことを正直に打ち明けた上で、去っていくか、一緒に解決しようと精神的な支えになってくれるかは相手次第です。「ありゃりゃー、お金使いが荒かったんだ~」と過去は過去として割り切ってくれて、なおかつ、お金の管理の仕方をキッチリ見守ってくれるような、そんなステキな男性がみつかるといいなと思います。

婚活するのでしたら、会計士、税理士、証券会社や銀行のファイナンシャルプランナーの資格を持っている方などは、お金の使い方にとても詳しく、いい意味でシビアで、そばにいてくれたらこれから安心できるのではないかと思います。そういった職業のお金に堅い人を探して結婚したら、お財布のヒモは男性のほうにゆだねてしまうのもひとつの手です。返済も婚活も、ぜひ一緒にがんばってみてほしいです。応援しています。

イラスト: のでこ

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