【連載】

木曜からジュテーム

1 恋愛力とは「モテ力」ではない、「恋人を作る力」である

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「恋のお師匠・ジュテーム清水」が毎週木曜にレッスン!

「あなたはそのままでいい。自分らしく生きていればいつか運命の男性が現れるよ」。こんな甘い恋愛アドバイスに真っ向から反論する男がいます。その名は、"ギターを教えなくても稼げるギター講師"こと清水邦浩くん。「恋のお師匠・ジュテーム清水」の変名も持つ彼は断言します。

「恋愛は楽器演奏と同じ。正しい方法論にのっとって努力(練習)を重ねることで必ずうまくなります。自己流のやり方で彼氏ができないのであれば、僕の方法を試してみてください。運命なんて今すぐ変えられますよ」

ギター教室の生徒たちの恋愛相談を受け続けて10年。清水くんはついに「恋愛力を高める方程式」にたどりつきました。音楽とビジネスの理論を組み合わせて編み出したその方法論を惜しみなく公開します。

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ギターを教えなくても人気のギター講師

婚活応援ライターの大宮です。僕のライフワークはいろんな人の恋愛・結婚事情をインタビューすること。バツイチ既婚の38歳男性ですが「恋バナ」がやたらに好きなのですよ。毎週のように誰かと会食しながらお話を聞いています。

「男女関係にこそ人生の真実がある! 」と気構えているわけではありませんが、真面目そうな人でもお酒を飲みながら恋愛の話をしてもらうと人間らしさが見えたりしますよね。お話に共感したり、「そういえば僕は~」と自分のことを語りたくなったり。その一部をこうして文章にして80歳ぐらいまで暮らしていければ楽しいなと思っています。

こんな僕にも悩みがあります。今まで数えきれない人から話を聞いているのですが、感動したはずなのに、文章を書いた時点で内容を忘れてしまい、全く「まとめ」られないのです。たまに同業者(マスコミの人)などから「30代の恋愛事情について聞かせてください」などと取材を受けるのですが、お酒でも入らないと話すことが思いつきません。困った挙げ句に僕自身の恥ずかしい思い出を披露しちゃうなんてことも……。

恋愛アドバイスを求められるともっと困ります。好みの女性から相談されようものなら、 「どうして彼氏ができないのか不思議だね。たぶん、今年中にいいことあるよ」と無責任なことを言ってしまうのです。ちなみに興味のない人の場合だと、「お仕事が充実しているようなので十分にご立派ですよ」などと話題をずらして会話を終わらせます。

人は「欲しいけれど自分にはない才能」を持っている他者に心惹かれるものですよね。僕がいま住んでいる愛知県蒲郡(がまごおり)市でギター教室を経営している清水くん(36歳)はその一人。彼は聞き上手であると同時に話がうまいのです。ビジネス書などを大量に読んで仕入れた知識を自分なりに応用して、仕事や恋愛に関して当意即妙のアドバイスをしてくれます。内容がけっこう適当だったりするのはご愛嬌。なんと生徒さんの中には、マンツーマンのレッスン時間中に清水くんに恋愛相談をして帰っていく人もいるそうです。

「彼氏を作る」は誰でも努力で可能

「僕よりギターが上手で教えるのもうまい人は世の中にたくさんいます。だから、5年ほど前から『ギターをマニアックに極めたい』という人だけを顧客ターゲットにはしなくなりました」。こんな風に割り切っている清水くん自身は、大学卒業後に「仮面就職」をしてお金を貯めてアメリカに音楽留学をしたほどのギター好きです。ただし、それをお客さんである生徒に押しつけることはせず、ニーズにできる限り応えようとしています。

「昨日、僕と同い年の女性を教えていたのですが、なぜか暗い顔をしています。悩みを抱えているようだったので、ギターはそこそこにして相談にのりました。仕事にも恋愛にも行き詰まりを感じているようです。あえてバカ話もして一緒に笑ったら、『おかげで心が晴れました! 』とすっきりした表情で帰っていきました。嬉しかったですね。正直言って、ギターが上達してくれるより嬉しい。僕との会話で、誰かが1ミリでもいい方向に変化したと実感することが一番の喜びなんです」

貪欲かつお調子者でもある清水くんは、独自に構築した恋愛理論をもとにセミナーを開催する ことを思いつきました。題して「ジュテーム清水の恋愛講座」。有料にも関わらず、約30人の独身女性が集まって熱心に勉強してくれたそうです。 “どうせまた適当なことを言ってみんなを笑わせているのだろう"と僕は思ったのです。僕は彼のことを密かに「愛知の綾小路きみまろ」と呼んでいて、講師というよりエンターテイナーだと認識しているからです。

そこで、近所の海岸で一緒に釣りをしながら聞き出したところ、清水くんの「恋愛理論」はいつになく説得力を帯びていることがわかりました。10年前にギター教室を開く前からほぼ日常的に恋愛相談を持ちかけられ、そのたびに知恵を絞って来た清水くんは「恋愛力を高める勝利の方程式」を完成させるに至っていたのです。

「恋愛力とは何か。決してモテ力ではありません。モテるか否かはほとんど顔で決まるでしょう。努力のしようがない。僕はそんなの嫌いですね。でも、恋愛力を『彼氏を作る力』と定義するならば、勉強と努力次第で誰でも恋愛力を高めることができます」

堤防の上で僕相手に講義を始めてしまった清水くん。"恋愛力とは彼氏を作る力"と具体的な目標を定めるところがいかにも彼らしい。どんなにモテたって恋人や結婚相手をつかまえられなければ意味がない、と考える女性たちの心に響く目標設定ですよね。釣りは早々に引き揚げてギター教室に場所を移し、「恋愛方程式」を詳しく聞くことにしました。

恋愛力=リスト×リピート×コミュニケーション力

「恋愛力は勉強と努力で高められる! 」と断言する清水くん。信じてみましょう

清水くんの方程式によれば、「恋愛力=好きな人リスト×リピート(接触頻度)×コミュニケーション力」。まずは、恋愛に発展させたい身近な男性を複数名確保し、彼らとの連絡やデートの回数を増やす。そこで「面白くて素敵な女性だ」と思わせることに成功すれば、彼氏を作る可能性は劇的に高まる、というのです。

種明かしをすると、これは清水くんが信奉する商売論の応用です。「売上高=顧客数×購買頻度×客単価」。売り上げをアップさせるためには、顧客数・購買頻度・客単価のいずれかを上げなければならない。……当たり前ですよね。ただし、「掛け算」であることがミソのようです。

「どれか1つの要素を大きく上げるのは難しくても、3つをそれぞれ少しずつ改善すれば成果を得られます。恋愛も同じです」。うーん、なるほど。独身女性だけではなく我々既婚者も勉強すべき方程式だと感じます。結婚をすると、男女を問わず所帯じみてくるものですよね。原因は、悪い意味での安心感だと思うのです。配偶者を得たので他の異性に目を向ける必要がなくなり、友だちとの連絡を怠るようになり、しまいには配偶者との会話も減って「異性として見られない」存在になり果ててしまう……。リスト、リピート、コミュニケーション力のいずれも低下した悲しい結果です。

清水くん、いや清水先生! 僕にも「恋愛講座」を開いてください。というか、読者のみなさんも一緒に受講しましょう。来週は、清水くんが「基本中の基本にして最重要」と強調する「好きな人リスト」について詳述します。

<著者プロフィール>
大宮冬洋(おおみや・とうよう)
1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました』(ぱる出版)など。読者イベント「スナック大宮」を東京と愛知で不定期開催。食生活ブログをほぼ毎日更新中。

<協力者プロフィール>
清水邦浩(しみず・くにひろ)
ギター講師。愛知県岡崎市・蒲郡市で清水邦浩ギター・ウクレレ教室を経営。

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インデックス

連載目次
第10回 「人がやらないことをやる」が恋愛成就の王道です
第9回 2週間で奇跡が起きた!? 「爽やか消防士」との連絡先交換
第8回 1カ月以内に恋人を作る! いざ飲み屋街へ
第7回 「こじらせ系」の彼氏、他の男性を本気で探せば追いかけてくる
第6回 32歳で独身の私、女性としての魅力がないのでしょうか?
第5回 恋愛には「自分に最適な方法」がある
第4回 「本音を話す」が恋愛コミュニケーションの極意
第3回 女子会は「消費」、デートやお見合いは「投資」
第2回 1人を追いかけると自分も相手も重くなる、同時に5人を好きになろう
第1回 恋愛力とは「モテ力」ではない、「恋人を作る力」である

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