【連載】

冬の香港を120%楽しむ旅行計画

2 香港の食事事情

    諌山研一  [2008/11/25]

    香港と言えば食事も楽しみの一つ。中国各地の料理はもちろんのこと、イングリッシュスタイルの食事も見逃せないポイント。今回はそんな香港の食べ物について紹介したい。

    ホテルを抜け出して街で「出前一丁」?

    ツアーや個人旅行で旅行した場合、大抵は朝食がセットになっている。もちろん、ホテルでの朝食も悪くはないが、どうせなら中国スタイルの朝食を食べに出かけてみてはいかがだろうか?

    中国の朝食と言えばお粥。これは香港でも変わりなく、朝早い時間から街のあちこちで朝食のお粥屋さんがオープンしている。ヘルシーで、色々な味付けのお粥が用意されている。

    中国の朝食と言えばお粥。いろいろな味付けのお粥があり、お店のなかでは出勤前のサラリーマン風の人もいた

    しかし、香港ではちょっと変わったメニューが用意されているお店もある。それは日本でもなじみの深いインスタントラーメン「出前一丁」だ。

    香港での「出前一丁」の人気は日本以上のものがあり、スーパーマーケットでは、10種類近くの出前一丁が売られているほど。筆者は最初、インスタントラーメンの総称を"出前一丁"と呼んでいるのかと思いきや、本当に日清製粉の出前一丁なのである。これには筆者も驚いたが、地元の人にも出前一丁は人気のメニューで、今回行ったお店でも多くの人がそれを食べていたのが印象に深い。

    噂の出前一丁牛肉麺。これにサンドイッチと目玉焼き2個がついて21HK(香港)ドル(約280円)。香港ではポピュラーなメニューだ

    店内ではサラリーマン風の人も食事をしており、朝食の時間はこんな感じでにぎわいを見せている

    ホテルでの朝食も良いが、やっぱり一度くらいは外で食べてみよう

    お昼はイングリッシュスタイル? 中華スタイル?

    第1回でも触れたが、元イギリス領だったこともあり、香港ではイングリッシュスタイルの食事も定着している。お昼時ともなると、どっちを食べようか選択に困ることもあるだろう。

    まずはイングリッシュスタイルでおすすめの店が、香港島のワンチャイ(灣仔)エリアにあるレストラン「THE PAWN」。このレストランはワンチャイ地区再開発プロジェクトの一環として、1888年に建てられた古いビルを改装して作られたもの。建設の際には、歴史的な建造物を残すプロジェクトとしてコンペが行われ、そのコンペに勝ち残ったのが「THE PAWN」なのだそうだ。2008年4月にオープンしたばかりなので、まだガイドブックなどには載っていないが、味は確かでお手頃な値段(セット料理で290~HKドル)で料理を楽しむことができる。

    店内は2階がカフェ&バー、3階がレストランで、屋上がパーティなどの貸切営業で使われる。歴史のある建造物だけに店内のインテリアもアンティーク調のもので統一されており、重厚感あふれる造りだ。テラスで食事も可。もちろん、夕飯を食べに来てもOKだ。

    元は1888年に建てられた質屋さんのビルをどのように使うか公募で勝ち残ったのが「THE PAWN」だ

    アンティーク調の家具でまとめられた店内は重厚感漂うスペース。ゆったりとくつろげる空間で、人気上昇中だ

    メニューのなかから2品を選んで楽しめるコースなら290HKドル(約3,800円)。筆者はトマトとカボチャのスープに、牛肉のビール煮を注文した

    データ:THE PAWN
    62 Johnston Road, Wan Chai, Hong Kong.

    小龍包や生春巻きなど小さいからと言ってついつい食べ過ぎてしまうことも

    中華スタイルの昼食と言えばやっぱり「点心」。お茶を飲みつつ、おしゃべりを楽しみながら点心をつまむのは非常に楽しい。点心というと、おやつ的な感覚があるかもしれないが、しっかり食べるとかなりおなかにたまる。旅行中は食事の量も多くなるので、昼を軽く済ませたい方におすすめと言える。

    点心が食べられる店は香港にはたくさんあり、昼時から午後にかけて、どこも満員状態になるほど、しっかりと根付いている。ぜひともふらっと立ち寄ってみてほしい。

    ティーブレイクはアフタヌーンティーで

    一日中歩き回っていると、午後になると小腹が空く。旅行中はとにかくおなかが減ることが多く、そういう経験をしている読者も多いことだろう。そんなとき、香港ではアフタヌーンティーがおすすめだ。

    元々、アフタヌーンティーはイギリスの習慣でいわばイギリスの"点心"みたいなものであり、午後のひとときをゆったり過ごすには格好のスタイル。今回は、ウィンター・フェスタでは、高さ30メートルのクリスマスツリーが楽しめるセントラルのプリンスビル最上階のレストラン「SEVVA」でティーブレイクしてみた。

    屋外では、香港の街並を見ながら、ゆったりしたインテリアでくつろぐことができる

    もちろん、バーとしても営業しているので、食後に立ち寄って香港の景色を堪能するのも良いだろう

    アフタヌーンティーのセット。1つのツリーが2人前となる。見た目よりもボリュームがあるので、遅い昼食代わりにも良い

    このレストランの特徴は、なんと言ってもビルの最上階から香港をぐるりと見渡せるところにある。香港の冬は日本に比べ暖かいので、外に出て景色を楽しみながらのティーブレイクも楽しめる。もちろん、落ち着いて作りの店内で暖まりながらアフタヌーンティーを楽しむのも良いだろう。アフタヌーンティーのセットは2人前で360HKドル(約4,700円)。結構ボリュームがあるので軽い昼食として立ち寄ってみるのも良いだろう。

    データ:SEVVA
    25/F Princes Building, Central, Hong Kong.

    夕食はやっぱり中華で決まり?

    香港は様々な文化が根付いているため、料理もいろいろな地方のものがあり、レストランを選ぶだけでも迷ってしまう。また、夜市に行けば、庶民的な食堂や屋台が建ち並んでいる。香港のグルメは枚挙にいとまがないものの、まずはちょっと高級なコースから紹介しよう。

    今回、筆者が立ち寄ったのは九龍のMarco Polo HK Hotelにある上海料理の店「夜上海(Ya Shanghai)」だ。前回紹介したシンフォニー・オブ・ライツが最も良く見えるホテルにあり、本格的な上海料理を食べさせてくれる。

    今回は試験的に行っているというコース料理を注文したが、内容は前菜から始まり、フカヒレのスープやエビの炒め物、豚の角煮など6種類の料理とデザートがついて一人380HKドル(約5,000円)+サービス料10%(2名から)と比較的リーズナブルでおいしい料理を堪能できる。

    前菜の盛り合わせ。この時点で既に豪華。味の方も抜群で、食欲が湧き出てくる

    フカヒレとワンタンのスープ。高級食材のフカヒレがたっぷりはいったスープで、食感も良い

    とろけるような食感で、「これぞ中華の神髄! 」的な豚の角煮料理。これもコースのなかに含まれる

    デザートのプリンとアイスクリームにはお米が使われていた。独特な食感でこれもおいしかった

    落ち着いた雰囲気の店内なので、ゆっくりと食事を楽しむことができる

    データ:夜上海(Ya Shanghai)
    6/F The Marco Polo Hongkong Hotel, Tsimshatusi, Kowloon, Hong Kong.

    次は庶民的な中華の代表格「火鍋」。今回、この料理を食べたのは、ワンチャイ・エリアにある一番人気と噂も高い「美味廚(Megan's Kitchen)」。明るく広々とした店内では家族連れでやってくる人も多く、価格も火鍋で89HKドル(約1,200円)~と非常にリーズナブル。ぐつぐつ煮え立つ鍋に肉や野菜、海産物を入れて、自分で味を付けたタレにつけて食べる。

    タレの味付けは、12種類の調味料を自分の感覚で混ぜていく。辛めにもできるし、甘めにもできるので、自分の好みに合わせて調合すれば「口に合わない」なんてことはない。ちなみに筆者はちょっと辛めにタレを作ったが、他の人からは「激辛」と言う評価をもらってしまった。鍋でありながら、個人個人で思い思いの味付けができるのも火鍋の魅力だ。

    XO醤をはじめ、ニンニクや唐辛子など12種類の薬味を使って自分の好みの味のタレを作る

    肉、野菜、海産物と、何でも鍋に入れて茹でる。火鍋は豪快な料理でもある

    鍋の締めはまたもや「出前一丁」が(笑)。いかに香港の人に愛されているかがわかるというものだ

    明るく広い店内で気分よく食事ができる。火鍋以外にもいろいろなメニューがあり迷ってしまう

    データ:美味廚(Megan's Kitchen)
    5/f Lucky Center, 165-171 Wanchai Road, Wan Chai, Hong Kong.

    最もリーズナブルに食事をするなら屋台街へ。香港には通称「男人街(なんにんがい)」と「女人街(のいやんがい)」と呼ばれる屋台街があるが、食べ物系が多いのは「男人街」だ。だいたい夜の24時まで営業しており、ちょっとした料理なら10HKドル(約140円)位から食べることができる。新鮮な海産物を使った料理から肉料理まで、様々な料理屋が並んでいるので、目移りして食べ過ぎてしまうのか、いつもたくさんの人でにぎわっている。

    店によって決められたメニューがあるほか、並べられている新鮮なネタを自分で選んで調理してもらうこともできる

    毎晩、地元の人や観光客で混雑している男人街の食堂。テーブルなどは路上にはみ出て置かれている

    香港ウィンター・フェスタへ行こう!

    このように美食を味わえる香港だが、冬の香港では11月28日から翌年1月4日まで、街中がまばゆいイルミネーションによってドレスアップされる「香港ウィンター・フェスタ」が行われる。この冬、旅行先が決まっていないのなら、グルメとウィンター・フェスタを合わせて楽しんでみてはいかがだろうか。さて、次回は香港の乗り物&観光についてお届けしよう。

    (上)すでに公開されたハーバーシティのイルミネーション。夕方から夜にかけてちょっとしたショーが楽しめる(右)気分はもうクリスマス。「香港ウィンター・フェスタ」は11月28日からが本番だ

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