外科医であり、母であり、漫画家でもあるさーたりさんが、ドクターとしての日常を描きながら健康に役立つ情報などをお届けする4コマ漫画連載「オペ室より愛をこめて」。今回は嫌いな人も多いであろう注射にまつわるお話です。
新年度は注射で痛い思いをする確率アップ?
新年度になり落ち着いたころ、5月から6月が企業健診の季節です。年に一度の採血がちょっと憂鬱だった方も多いかと思います。
そもそもどうして採血や点滴は痛いのでしょうか? 針を刺すのですから痛いのは当たり前といえば当たり前ですが、針が通るときに痛みを感じる部位は皮膚と血管壁の2カ所で、そこをどう貫通するかで痛みは変わってきます。
漫画にあるように、針が貫通する表面積が小さければ痛みは少ないため、針は立たせたほうが痛くないのですが、針が血管内に入るには寝かせて刺したほうが確実ではあるのです。医者や看護師も確実に針が入るよう、「できればなるべく痛くないに越したことはない」と思いながら手技をしていますが、全く痛みのない注射は難しいです。
注射や点滴も場数と慣れが大事なので、新年度すぐだと新人看護師・研修医が多いこともあり、実は痛い思いをする確率は高いかもしれません……。逆に誰が注射が上手かというと、一般病院やクリニックのベテラン看護師さんだと私は思います。
筆者プロフィール: さーたり
某大学病院勤務の消化器外科医。2児の母の生活、外科医の日常、漫画・アニメへの溢れる愛を描き散らしたブログ「腐女医が行く!!~外科医でママで、こっそりオタク~」を絶賛随時更新中。2016年5月にコミックエッセイ「腐女医の医者道! 」をKADOKAWAより上梓。また、Twitterもしており、アカウントは「@gogofujoy」。