「サードウェーブコーヒー」の魅力にどっぷりとはまった筆者。前回は、カリフォルニア発の「ブルーボトルコーヒー」を紹介した。第2回となる今回は、「猿田彦珈琲(さるたひここーひー)」を訪れてみる。看板となる一杯は、「猿田彦フレンチ」(税別370円~)だ。

「猿田彦フレンチ」(税別370円~)

店名を冠したこの「猿田彦フレンチ」。ボリビア産とブルンディ(アフリカ中部)産の豆をブレンドしており、入れたてのコーヒーからはほんのりとナッツの香りがする。

フレンチなのでどっしりとした苦味があるのかと思いきや、後味が爽やか。しっかりとしたコクがあるが、飲みやすい味わいだった。飲み口も柔らかいので、ほっと一息つきたい時にうってつけだ。なにより濃い目なのに、えぐ味をほとんど感じない。

ではこのコーヒーはどこで飲めるのだろうか? 今回は京王電鉄で新宿から15分のところにある「仙川」駅。駅から程近いところにある「猿田彦珈琲 アトリエ仙川」(東京都調布市)に行ってきた。2階建てで、奥行きがかなりある店舗だ。

「猿田彦珈琲 アトリエ仙川」(東京都調布市)

広々としたカウンター内

バリスタが目の前でハンドドリップを入れているのは「サードウェーブコーヒー」ならでは

1階はコーヒーを入れている香りが漂っているので幸せだ

光をたくさん取り入れた店内が実にすばらしい。側面がほぼガラス張りなので自然光が入り放題なのだ。天気がいい日は照明はほとんど必要ないし、雨の日でも外を眺めながら読書ができるなんて最高だろう。店内は天井が高く、吹き抜けもあるのでゆったりとした時間が過ごせる。また交通量が少ないところに店を構えているので、店内もかなり静か。このあたりに住んでいたら、常にここに居座ってしまうこと間違いなしだろう。

階段を上がると……

窓から太陽の光がたっぷりと入った客席がある

天井が高く広々

壁一面がガラス張りなので明るさは十分だ

「恵比寿本店」「恵比寿本店 別館」「渋谷modi店」「表参道店」(いずれも東京都渋谷区)とあるなか、同店のみ店内に焙煎機が置かれている。静かな店内でコーヒー豆を焙煎している音を聞いていると、「ここはもう天国なのかな?」って勘違いしてしまうほどだ。

今回の「猿田彦フレンチ」と一緒に楽しむ軽食には、「猿田彦のスラット」(税別450円)がオススメだというので頼んでみた。スラットとは、半熟卵とマッシュポテトをあわせたものをバケットにつけて楽しむ料理。黒こしょうがほんのりときいた味わいで、朝食にぴったりだ。マッシュポテトのコクと「猿田彦フレンチ」が合うことも驚きだった。

「猿田彦のスラット」(税別450円)

コーヒー、軽食の引き換えカード。デザインがオシャレすぎる

同店は、都心からほんの少しだけ離れたところにある。太陽の光がたっぷりと入る店内で、ゆっくりとコーヒーを飲みながら日が沈むまで堪能する幸せをぜひ味わってみてほしい。

天井まで窓が続いている

吹き抜けがあることでさらに店内が明るく感じる

側面には空の青が反射して幻想的だ