3回にわたって、エスプレッソの淹れ方、アレンジの方法、フォームドミルクのつくり方を解説してきた。本来ならここでエスプレッソ編は終了となるのだが、せっかく購入したエスプレッソマシン、少しでも長持ちをさせたいではないか。そこで、今回はエスプレッソマシンのメンテナンス法を紹介したい。

まずミルクのスチーミングをした場合、必ず行ってもらいたいのがノズルの掃除。ノズル部分は高温になるため、ミルクが付着していると固まってしまったり、時には焦げてしまうこともある。こうなると詰まりの原因になるので、スチーミングした後には必ずノズルを拭き、さらにはスチームを出して中についているミルクも蒸気と共に外に出す。このひと手間によって詰まりを防ぐことができる。

ノズルについたミルクを拭き取り、中についている分もスチームと一緒に外に出す。スチームは熱いので注意

次はトレイ部分。トレイ内にはエスプレッソがポタリポタリと落ちることがあるので、取り外して水洗いをしよう。トレイは簡単に取り外せるので、マシンを使うたびに掃除するとよいだろう。

トレイは簡単に取り外せるので、水洗いを

そして最後はメッシュ部分。通常のマシン操作していると見えない部分になるが、ホルダーを取り外して下から覗き込むと金属製のメッシュが見える。メッシュを頻繁に掃除する必要はないが、放置しておくとコーヒー豆の粉が付着して目詰まりがおきることもある。半年に一度はドライバーを使ってメッシュを取り外し、ブラシ等を使って洗浄をしてもらいたい。日本サエコには専用の洗浄剤「クリーニングタブレット」(10錠入り262円)があり、これを使ってつけ置き洗いするのもよいだろう。

下から覗き込むと見えるメッシュ部分。メッシュを取り外すと、写真右のような状態に

取り外したメッシュ。写真左が外側を向いている面で、写真右が内側の面

「クリーニングタブレット」(10錠入り262円)

基本的なメンテナンスポイントは以上3カ所。こまめに掃除をしておくことで、マシンが順調に、安定して稼動する。それによっておいしいエスプレッソを淹れることができるのだ。

日本サエコ広報 小野寺祐子さん
今回の企画では、エスプレッソの淹れ方からオリジナルのアレンジ法まで、様々な技術を披露していただいた。「小野寺さんにとってエスプレッソとは? 」の質問には「魅惑の飲み物。単に"コーヒー"として他のものとひとくくりにできないほど、味わいが豊かで、バリエーションも豊富な特別な飲み物です」との答えが。