アメリカン・エキスプレスというと、どんなイメージを抱くだろうか。「ハイ・エンドなショップで利用できるカード」と思っている人も多いかもしれない。しかし、現在では身の回りの生活で利用するお店いたるところでアメリカン・エキスプレスのカードが利用できることは、あまり知られていない。

アメリカン・エキスプレス(東京都杉並区)が、国際クレジットカード・ブランドJCBと加盟店業務で提携したのはおよそ10年前。日本最大級の加盟店網を持つJCBと業務提携をしたことで、アメリカン・エキスプレスのカードを利用できる加盟店は日本国内で急速に拡大した。

そのため、アメックスでは加盟店での利用向上に向けて様々な試みを行っている。「ペイント・マーチャント・ブルー」もその一環。今年で7年目を迎えるこの活動は、年に一回、社員がカード取扱店を訪問。アメリカン・エキスプレスのステッカーやロゴグッズの設置を行う活動だ。日頃加盟店と接する営業メンバーだけでなく、社長をはじめ、コールセンターや内勤の社員も総出で参加。昨年11月18日に行われた活動日には、350人の社員が新宿から吉祥寺にかけて1,674店舗を訪問。1,754のステッカーおよびロゴグッズの設置を行っている。

昨年11月に行われたペイント・マーチャント・ブルーの様子。アメリカン・エキスプレスの社員が実際に店舗を訪れ、ステッカーやロゴグッズの設置を行った

カードが利用できるかどうかを確認するとき、ドアやレジ回りに貼ってあるカードのステッカーを見る人も多いだろう。アメリカン・エキスプレスでは、ステッカー設置は大事な普及活動と社員全員が認識しており、加盟店とのコミュニケーションを社員全員が持とうという活動として、この「ペイント・マーチャント・ブルー」を重視している。

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル(日本)社長、ロバート・サイデル氏も参加

アメリカン・エキスプレスの東京限定ステッカー。スタイリッシュなデザインで好評を得ている

この活動は社員主導の社会貢献活動としても位置付けられており、アメリカン・エキスプレスでは、この活動へ参加した社員1人に付き、ポリオワクチン3本相当の寄付金を国際NGO「世界の医療団」に寄与することになっている。今回の活動でワクチン1,050本相当の支援金を寄与する計算だ。そんな隠れた努力もアメックスの信頼を掌るひとつの形なのかもしれない。

こうした加盟店の広がりを受け、「ワタシの普段使いカードはアメックス1枚ですよ」と話すのは利用歴3年のメーカー広報勤務のSさん(30歳・女性)。彼女の利用法を追ってみた。

――アメックスはいつから利用なさっているのですか?

「約3年前です。会社の上司が持っていて便利そうだったのと、ちょうど学生時代からのカードを切り替えようかと悩んでいたときだったので、特典の幅の広さと海外でのサービスの高さなどでアメックスを選びました。というのは、私の趣味がダイビングでして、沖縄や海外に年に数回行っています。そのとき使えるカードというのが、選んだ理由でした」

――実際に利用してみていかがでしたか?

「選んだ理由をもう少し詳しく言うと、ひとつには、マイレージ移行プランの充実がありました。カード利用で貯まったポイントを航空会社のアライアンスの枠を超えた11社のマイル・プログラムと交換できるということで、貯まったときに、行きたい場所に飛んでいる航空会社を選べばいいと思ったのです。また、空港からの手荷物宅配サービスやカード付帯の海外旅行傷害保険の充実、海外でのサポートやトラブル相談のサービスが手厚いと評判だったのも理由でした」

「最初は洋服を買うなど、やや高額の買い物をした時しかカードを利用していませんでした。そのため、ポイントがどんどん貯まるという状況ではなかったのです。これじゃせっかくアメックスを持っていてもうまく利用できていない!と思って、まず、1週間に2~3回は利用する近所のスーパーでアメックスを利用することにしました。」

「アメックスのイメージから利用できないのではないか、と思いましたが、レジに出すとサインの必要もなくスムーズに処理してもらい、どこでも簡単に使えることを実感しました。さらに、コンビニやKIOSKで「モバイルSuica」を利用。その料金もアメックス支払いにしました。タクシーや友人との食事も率先して、アメックス払いを実行しました。そうやって使ってみると、アメックスって結構どこでも使えるのでびっくりしました。」。

――ポイントは思うように貯まりましたか?

「以前より3~4倍の速さで貯まるようになりました。アメックスのサイトにログインして、自分のIDページを見ると、翌月の引き落とし金額や貯まっているポイントを見られることもわかり、もっと貯めようというモチベーションがアップしました。ポイントといえば、最近、公共料金をアメクッス指定にするとボーナスポイントがもらえるキャンペーンを実施していることを知って、電気、ガス、固定電話、携帯電話など、アメックスに切り替えました。これもサイトをコマメに見ているおかげですね」

――ほかにアメックスを利用していて便利なこと、気に入っていることは何でしょう?

「広報という仕事柄、海外からのお客様と会食する機会も多いですが、そういったときのレストラン予約は優待割引特典『アメリカン・エキスプレス・セレクト』を利用しています。レストランをゼロからセレクトしなくとも、味や雰囲気など選ばれたお店ばかりですし、レストランへ電話一本で高い割引特典があるのもうれしいですね。また、最近ですが、『クラブ エッセンシア』というアメックスの女性会員限定クラブにも加入しました。レストランや店舗の優待を受けられるほか、セミナーや習い事にもハイセンスなサービスが受けられるそうです。これからいろいろ満喫させていただこうと思っています」

――アメックスの魅力を一言で言うと?

「最初はとっつきにくそうに見えますが、実際はすごく使える有能な秘書みたいという感じですね。使えば使うほど発見もあって、本当に重宝しています」

――どうもありがとうございました。