SF映画の金字塔の続編『ブレードランナー 2049』(10月27日公開)の来日記者会見が23日、都内で行われ、来日したハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークス、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が登壇した。

ハリソン・フォード

本作は、フィリップ・K・ディックの小説を基に、人造人間であるレプリカントと、彼らの犯罪を追う捜査官ブレードランナーとの戦いを描くSFアクション映画。ハリソン・フォードがブレードランナーのリック・デッカードを、ライアン・ゴズリングが主人公のブレードランナーKを演じた。

ハリソン・フォードは「台風を追い払ってくれてありがとう。大変興味深い経験だった」とおちゃめにあいさつ。「最初の『ブレードランナー』(82)が日本でも反響がとても良かったので幸せだった。続編をまた楽しんでいただけるように願っている」

前作を手がけたリドリー・スコットは製作総指揮に回り、重責のメガホンをとったのは『メッセージ』(16)でアカデミー賞監督賞にノミネートされた鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督だ。

監督は本作での2049年の世界について「ある意味、パラレルワールドという別の世界観だ。最初の映画からのつながりとして構築していったので」と話す。「この世界にスティーブ・ジョブズは存在しない。遥かに気候も厳しく、生活も非常に厳しい過酷な世界で、テクノロジーにも影響を及ぼしている。一番興味深いのは未来ではなく、現在について語っているところだ」

左からアナ・デ・アルマス、ハリソン・フォード、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、シルビア・フークス

アナ・デ・アルマスはライアン・ゴズリング演じるKを献身的に支える美女ジョイ役を、シルヴィア・フークスはKの行く手を阻もうとするラヴ役を演じた。

アナは「ジョイ役のコスチュームがミニスカートでセクシーなもので、ライアン・ゴズリングも気に入ってくれていたの。でも、とにかく寒いコスチュームだったから、ハリソンは『寒くない?ブーツは大丈夫?』と、いつも気遣って心配してくれていたわ」と優しいハリソンに感謝した。

激しいアクションシーンがあったシルヴィアは「私は役の準備のためにかなりのワークアウトをして、とにかくお腹がすくので、ケータリングでいろんなものに食らいついていたの。でも、そこにハリソンがいらして。食べ物を飲み込めなくてすごく大変な思いをしたの」と笑いをとった。

すでに世界中で大ヒットしている『ブレードランナー 2049』。ハリソン・フォードはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督を称え「人間は運命をコントロールできるのか? そんなどんな文化も超えた質問に答えてくれる映画だ。インターナショナルな映画になったと思う。本作が成功したカギはそこにある」と力強く語った。