介護保険の自己負担額引き上げ後、サービス利用が減った人の割合は?

エス・エム・エスはこのほど、「介護保険の自己負担額引き上げによる利用者状況の変化」に関する調査結果を明らかにした。同調査は7月28日~8月3日、ケアマネジャー575名を対象にインターネットで実施したもの。

負担が1割から2割に増えたことで利用者の介護保険サービス利用等に変化はありましたか

政府は2015年、介護保険法を一部改正した。これにより、一定以上の収入がある利用者の自己負担額が1割から2割に引き上げられた。

同調査では、自己負担割合引き上げ後の利用者の介護保険サービス利用に対する変化について尋ねた。まず、負担が1割から2割に増えたことで利用者の介護保険サービス利用などに変化はあったか尋ねたところ、83%が「ない」と回答した。「ある」は17%で、「ない」と比べて60ポイント以上の差がついている。

変化が「あった」と回答した人を対象に具体的な内容について聞いたところ、60%は「サービス利用回数や時間を減らし、家族による介護に切り替えた」、42%は「サービスの一部利用をやめ、家族による介護に切り替えた」と答えた。

そのほか、「生活費(食費等)や健康継続費(通院費等)の節約をするようになった」(39%)、「福祉用具のレンタル・購入や住宅改修をあきらめた」(31%)という回答もあり、利用者世帯の経済状況に多少なりとも影響が及んでいる可能性があることがわかった。

介護保険サービス利用等に変化があった理由

費用を負担できる能力を所得税額に応じて何段階かに分けて認定し、福祉サービスを利用するものがそれぞれの負担能力に応じてそのサービスにかかる費用の一部または全部を負担する「応能負担」を、ケアマネとしてどう思うか尋ねたところ、44%が「賛成」、17%が「反対」と回答した。

「応能負担」を、ケアマネとしてどう思いますか

賛成の理由では、「制度を破綻させないためやむを得ない」という主旨の回答が多かった。反対の理由は「所得が多いからといって、生活が楽なわけではない」、どちらでもないという人の理由は「途中で変わるのが困る。誰でも損した気分になる」などだった。

担当利用者や家族などから、自己負担割合について質問されることはあるか尋ねたところ、合計で75%が「よくある」「たまにある」と答えた。「ない」は25%だった。

担当利用者や家族などから、自己負担割合について質問されることはありますか

質問されることがあると答えた人に、どのようなことを聞かれたか聞くと、「月々の支払額について」(57%)が最も多かった。次いで「2割負担の対象範囲について」(22%)、「介護保険サービスの利用について」(16%)となっている。

担当利用者や家族などから、自己負担割合について質問された内容

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