女優の井上真央が主演するカンテレ・フジテレビ系ドラマ『明日の約束』(毎週火曜21:00~)が、きょう17日から20分拡大でスタートする。

井上が演じるのは、高校のスクールカウンセラー・藍沢日向(あいざわひなた)役。"毒親"とも言える過干渉な母との関係に悩んで育った経験から、学校や家庭の問題に悩む生徒の心のケアに生活をささげているが、ある日、気にかけていた不登校の男子生徒から「日向先生のことが好きです…」と告白された翌日、彼が不可解な死を遂げてしまう。

冒頭のシーンは、物語の舞台で井上の出身地でもある神奈川県の穏やかな海。学校内の日向は「最後に味方になってあげられる大人」として、生徒に温かいまなざしを向けているが、そんな穏やかな日常が、突然急変する。

日向は、不登校の男子生徒・吉岡圭吾(遠藤健慎)を気にかけて家庭訪問をするが、そこに待ち受けていたのは、毒親・真紀子(仲間由紀恵)。息子を「圭ちゃん」と呼んで溺愛し、スマートフォンやSNSも監視し、その徹底された束縛ぶりは、見るものに恐怖感すら抱かせる。仲間も「私は何もしゃべっていないのに。生徒役の子たちがすごく恐れている感じ。誰もにこりともしてくれず…」を冗談めかす"怪演"は見どころだ。

真紀子は、日向らの家庭訪問を「息子にとってのストレス」だと強くけん制し、不登校自体を学校のせいだと主張。井上も「日向にとって、手ごわい」と語るほどで、今後も緊迫感を増しながら、物語の大きな軸として展開されていく。

そんな真紀子に負けずとも劣らずに異様な気配を漂わせるのが、日向とその母・尚子(手塚理美)との関係。「好きになれない」と日向が明言する尚子との関係は、自らがカウンセラーを志したきっかけにもなったほどで、第1話で日向の口から飛び出す「中学生の時、ブラジャーを買ってくれなかった」という発言は、親子関係の幼少期からのいびつさを象徴している。

これまで『嘘の戦争』『銭の戦争』『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』といった作品を手掛けてきたカンテレの河西秀幸プロデューサーは「単なる犯人さがし、謎解きではない。このドラマで描く事件やトラブルはどこでも誰にでも起こりうる。視聴者の心にザクザクと問いを投げかけていく」と予告している。