米Microsoftは10月2日 (現地時間)、Grooveミュージック・アプリを通じて提供している音楽ストリーミングサービス「Music Pass」とWindows Storeでの音楽販売を終了させることを発表した。同社はSpotifyとの提携を拡大、Groove Music Passをサブスクリプション契約しているユーザーが再生リストやコレクションをSpotifyに直接移動させられるようにする。
Groove Music Passのストリーミングサービスは2017年12月31日に終了になる。終了後もGrooveミュージック・アプリのアップデートは継続され、それまでにGrooveミュージックで購入した音楽、OneDriveにアップロードしたユーザー所有の音楽は再生できるが、音楽ストリーミング、購入およびダウンロードといったオプションにはアクセスできなくなる。ダウンロードもできなくなるので、購入した音楽のバックアップを持っていないユーザーは、終了までに購入済みの音楽をダウンロードしておく必要がある。
Groove Music Passのサブスクリプション契約をそのままSpotifyに移行させることはできないが、Groove Music PassのユーザーはSpotify Premiumを60日間無料で試用できる。Microsoftは10月中旬までに提供するGrooveミュージック・アプリのアップデートで、Groove Music PassからSpotifyへの移行をサポートするツールを提供する。Grooveミュージック・アプリから直接Spotifyアカウントに接続して、音楽コレクションと再生リストをSpotifyに移動させられる。
今年6月に音楽サービス「Spotify」のWindows 10アプリをリリース、8月にはXbox Oneアプリも追加するなど、SpotifyはMicrosoftとの関係を強めていた。ただし、SpotifyがWindowsにおいてGroove Music Passに代わる存在になるわけではない。WindowsデバイスやXboxのユーザーは、音楽に関して幅広いサービスを選択でき、また自分が使いたいサービスにアクセスできる自由と、豊富な音楽カタログを求めているという。そうした声に応えてGroove Music Passを終了させ、ユーザーが好みの音楽サービスを存分に楽しめるようにサポートする。年内にはAppleが「iTunes」のWindows 10アプリをリリースする予定だ。