歌手で俳優の山下智久が主演するフジテレビ系月9ドラマ『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』(毎週月曜21:00~)。劇中で実際にドクターヘリを操縦している朝日航洋の現役パイロット・小泉慎一郎氏が、ドラマの"リアルさ"を語ってくれた。

朝日航洋のドクターヘリパイロット・小泉慎一郎氏

米軍パイロットのヘルメット姿がカッコいいと思い、ヘリのパイロットを目指したという小泉氏。ドクターヘリは、飛行時間と仕事の経験をある程度こなしてからではないと乗務できないそうで、「ドクターヘリが他と違うとすれば、仕事が直接誰かの命に関わっているということです。その一点だけ、思いは変わりました」と話す。

ドラマでは、ドクターやナースがCS(コミュニケーションスペシャリスト)室で雑談をしたりするシーンも登場するが、これは実際にもある場面だそう。「読書をしたり、筋トレしている人もいます。状況によってはドクターと話をしたりしています」と明かしながら、「私たちは待機ですが、ドクターは救急外来で常に気を抜けない仕事をしています。だから、気を抜きたい時にスタンバイルームに立ち寄ることがあってもいいんじゃないでしょうか。私が料理を振る舞うこともありますよ」と意外な一面を教えてくれた。

また、今作を見て、「ストレッチャーでヘリコプターから患者を運ぶシーンなどはリアルですよ。2話で、重複要請が入って移動しながら救急車とのランデブーポイントを変えて…というシーンがありました。ああいったことは実際にもやるんですよ」と紹介。「数分を削るため、いかにして搬送する病院に近づくか? ドクター、ナースが患者の治療を最優先に行うためにランデブーポイントを変えるんです。あの緊張したスピード感を見事に西浦監督が表現されていたのも、すごいなと感動しました」と感心していた。

きょう28日に放送される第7話は、ヘリが着陸に失敗したという衝撃の予告が。ドクターヘリは、離陸する直前まで、どこに着陸するかが分からないという特有の状況のため、「想定と実際が異なった事例としては、着陸地点に行ってみたら運動会の練習をしていてテントがたくさんあったことです。テントはヘリコプターの風圧で飛んでしまいますからね。消防もドクターヘリ要請の経験が浅いところでは、そういうこともあり得るんです。この時は、テントがすべて撤去されるまで上空で待機していました」とエピソードを明かす。

そんな小泉氏は、ドクターヘリのパイロットで良かったと思うことを聞かれると、「スタンバイ(待機)を終えた後に、ヘリコプターに搭載していた医療機材を回収しに来た時です。ドクターやナースが今日の話をしながら、ふと微笑んだり…肩の荷を降ろす瞬間ですね。この瞬間は、本当に彼らに『良くやった!』と心の中で感謝しています。その後ろ姿もカッコいいですよ。あの感じは好きですね」と打ち明けていた。

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