日本三大祇園祭の一つ「博多祇園山笠」にて制作された「八番山笠 上川端通 スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のお披露目式が2日、福岡市内の上川端商店街で行われた。

「八番山笠 上川端通 スター・ウォーズ 最後のジェダイ」お披露目

12月15日に最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が公開を迎える『スター・ウォーズ』シリーズ。2月に北海道の「さっぽろ雪まつり」にて「白いスター・ウォーズ」が制作されたのに続き、776年の伝統を誇る国の重要無形民俗文化財で、昨年末にはユネスコ無形文化遺産にも登録された「博多祇園山笠」とのコラボレーションが実現した。

博多祇園山笠は、7月1日~15日の開催期間中に約300万人が訪れ、最終日に行われる"追い山"では、総勢1万人近くの舁き手が8つの山笠を交代しながら担いで博多の街を駆け抜ける熱い祭り。「スター・ウォーズ」のキャラクターが飾られたのは、"走る飾り山笠"とも言われる「八番山笠 上川端通」で、高さ13メートル、重さ2トンという実際に走る飾り山笠上川端通としては過去最大のもの。また、「八番山笠 上川端通」で洋画を題材にした山笠の制作は初の試みだ。

デザインはルーカスフィルムが監修。C-3POとR2-D2、BB-8らドロイドのほか、ダークサイドを思わせる真っ赤な炎の中のカイロ・レン、そして前作でフォースを覚醒させたヒロイン・レイが青い波を背景にカイロ・レンに挑むような姿が描かれている。

お披露目式には、上川端商店街振興組合理事長の武内照臣氏、八番山笠上川端 総務の帆足直之氏、人形師の田中勇氏、そして、スター・ウォーズの音楽が流れる中、C-3PO、カイロ・レン、ストーム・トルーパーが登場。熱い祭りになることを願って、全員で「May the force be with you!!」(フォースと共にあらんことを)と声を合わせ、カイロ・レンがライトセーバーを振り下ろすと山笠からスモークが! さらに、フォースの力が宿り、カイロ・レンとレイのライトセーバーが点灯した。

武内氏は、ユネスコ無形文化遺産への登録、そして『スター・ウォーズ』の山笠が完成したことを「大変うれしく思っています」と喜び、「八番山笠は今年で54年、『スター・ウォーズ』は40年。ともに100年を迎えられるように頑張っていきたい」と宣言。制作を手掛けた田中氏は、力を入れたという「赤と青の対比」について、「もとからある山笠の"青の波"を生かして表現しました」と説明し、苦労した点について「C-3POの金属感とレイの顔。従来の彩色の仕方で書きたかったので」と明かした。また、キャラクターと対面を果たし、「作る前にお会いしたかった」と笑った。

「スター・ウォーズ山笠」は、7月14日まで上川端商店街(福岡市博多区)に飾られ、同12日の「追い山馴らし」、同15日の「追い山」で、初夏の博多の街を駆け巡る。