政府は5月30日、2017年版観光白書を閣議決定した。それによると、2016年の訪日外国人旅行者数は前年比21.8%増の2,404万人と過去最高を更新し、2015年の外国人旅行者受け入れ数ランキングでは世界15位に相当することがわかった。

旅行消費額、1位は中国

2015年の「外国人旅行者受け入れ数ランキング」を見ると、1位はフランス(8,445万人)、2位はアメリカ(7,751万人)、3位はスペイン(6,822万人)となった。日本は1,974万人で世界16位(アジアで5位)。なお、2016年の訪日外国人旅行者2,404万人は、2015年の「外国人旅行者受け入れ数ランキング」では15位に相当する。

外国人旅行者受入数ランキング(2015年)(出典:観光庁Webサイト)

訪日外国人旅行者数の内訳は、東アジアが1,747万人(構成比72.7%)、アジア全体では2,010万人(同83.6%)となったほか、ASEAN諸国(6カ国)でも251万人(同10.4%)を突破。北米も152万人超(同6.3%)、欧州主要3カ国(英・仏・独)も73万人(同3.1%)を上回った。

2016年の訪日外国人旅行消費額は同7.8%増の3兆7,476億円。国籍・地域別では、中国が1兆4,754億円(構成比39.4%)でトップ。以下、台湾が5,245億円(同14.0%)、韓国が3,577億円(同9.5%)、香港が2,947億円(同7.9%)、米国が2,130億円(同5.7%)と続き、上位5カ国で総額の76.5%を占めた。

2016年の外国人宿泊者数(延べ人数)は同8.0%増の7,088万人泊。地域別にみると、三大都市圏が同4.8%増の4,243万人泊、地方部が同13.2%増の2,845万人泊と、地方部が大幅に伸長した。地方ブロック別の伸び率をみると、10地方のうち中部地方を除く9地方で伸びており、中でも四国地方の伸び率が高く同46.0%増加した。

2016年の日本人の海外旅行者数は同5.6%増の1,712万人と、4年ぶりに増加した。

2016年の客室稼働率は前年から微減し60.0%。都道府県別では、特に大阪府の84.1%と東京都の79.4%が高い水準となった。