東京メトロは3月10日に最後の営業運転を終えた銀座線の車両01系のうち、01-630号車を東京大学に譲渡したと発表した。すでに3月24日未明に中野車両基地から東京大学柏キャンパスへ搬送済みで、今後は研究用車両として活用される予定となっている。

東京メトロ銀座線01系車両

東大千葉実験所の試験線

東京メトロと東京大学は長年にわたって車両の走行安全性向上に関わる共同研究を実施しており、今回は大学側からの廃車車両の譲渡依頼に応え、譲渡が実現した。銀座線01系は営業用として熊本電気鉄道に2編成4両が譲渡されたが、研究用としての譲渡はこれが初となる。

01系を用いた研究は東京大学生産技術研究所が所管する千葉実験所で行われる。同実験所は直線・曲線・踏切・分岐器などを備えた全長約333mの試験線を有しており、海外で多く使用されている特殊レールも一部敷設している。これを用いた台車や車両の走行実験、外フランジ型車輪など、新構造車両の走行に関する研究も可能だという。