2018年度前期NHK連続テレビ小説の作品・発表会見が22日、東京・渋谷の同局で行われ、脚本は北川悦吏子が務め、タイトルは、オリジナル作品『半分、青い。』に決まったと発表された。

2018年度前期NHK連続テレビ小説の作品・発表会見に出席した北川悦吏子

2018年4月2日から9月29日まで放送を予定しているNHK連続テレビ小説98作目となる同ドラマは、人気脚本家・北川悦吏子のオリジナル作品。北川の故郷でもある岐阜県と東京を舞台に、失敗を恐れないヒロインが高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜け、やがて一大発明を成し遂げるまでの半世紀を描く。

会見に登場した北川は「今回の『半分、青い。』はタイトルから始まりました。左耳が聞こえない女性のお話ですが、雨の時に傘をさして、雨が上がった時に『半分、青い。』と言ったらとても素敵なんじゃないかなと思ったんです。それがこの物語の始まりです」と明かした。同ドラマの企画は、北川自らがNHKに持ち込んだそうで、「私と朝ドラは同い年。やっと巡り会えたという感じですね。これがお見合い結婚だったら『私なんかでいいんでしょうか?』と戸惑っいますが、今回は恋愛でして(笑)。私からアプローチしました」という。さらに、「物語を考えた時に、朝ドラでやったら今までとは違う良いモノになると思いました」と意気込み、「朝ドラは時計代わりに見るというお話を聞きますが、一生懸命見てしまって朝ごはんの手が止まって遅刻しそうだったり、涙が出てメイクが剥がれちゃったとか、そういうドラマにしたいです」と笑顔を見せた。

既に数話分を書き上げており、手応えを掴んでいるという北川。「自画自賛なんですけど、短い尺(時間)で人を驚かせたりじんわりさせたり笑わせるのが上手いのかな(笑)。書き手としては楽しくて仕方ないです」と順調そうで、ヒロインの名前はこれまでの北川作品に登場してきたすずめ(鈴愛)に決定。それについて「書いてきて30年経ちますが、好きな名前は限られているので、同じ名前を使ってもいいことにしました。すずめという名前には愛着があり、とにかく私の中ではすずめちゃんが可愛くてしょうがなく、娘をもう1人産んだ気分です」と熱っぽく語り、ヒロインを演じて欲しい女優像を「オーディションなんですが、(自身が)すごくうるさく言うんじゃないかと思いますよ(笑)。この子じゃない! とか言いそうで怖いです。出てきた瞬間に"この子がすずめだ!"と思う出会いというか、衝撃的な出会いがあったらいいなって思っています」と期待を寄せていた。