西武鉄道と東京メトロは9日、西武池袋線・新宿線および東京メトロ有楽町線・副都心線・南北線で実施するダイヤ改正について発表した。有料座席指定列車「S-TRAIN」の運行開始に合わせ、3月25日にダイヤ改正が行われる。
有料座席指定列車「S-TRAIN」は西武鉄道の新型通勤車両40000系(ロング・クロスシート転換車両)を使用。西武線では土休日に元町・中華街方面の列車が上り2本(西武秩父発1本、飯能発1本)・下り3本(西武秩父行1本、飯能行1本、所沢行1本)、平日に所沢~豊洲間の列車が上り4本・下り3本運行される。土休日は外出に便利な時間帯、平日は朝・夜の通勤時間帯に列車を設定し、着席ニーズに応えて快適性・利便性向上を図る。全席座席指定で運行され、指定券は3月18日10時から販売開始される。
西武池袋線・西武秩父線では土休日の特急列車の運転時刻も一部変更される。現在は池袋駅8時0分発となっている飯能行の特急「むさし63号」はダイヤ改正後、池袋駅9時0分発・飯能駅9時39分着となり、飯能駅で西武秩父行の各駅停車に接続する。西武秩父駅では土休日7・8時台の特急列車の発車時刻を見直し、7~9時台の特急列車4本のうち3本を毎時25分発、残り1本を7時55分発に変更し、わかりやすいダイヤとする。
土休日の8・9時台に飯能駅を発車する下り列車は快速急行(三峰口・長瀞行)・各駅停車(西武秩父行)ともに8両編成に統一され、着席機会が向上。埼玉西武ライオンズの本拠地「メットライフドーム」(3月1日から名称変更)での野球開催日に運転される臨時列車のうち、土休日のデーゲーム・ナイトゲーム終了後に運転される西武球場前発池袋行の臨時優等列車(急行・快速など)がすべて10両編成となり、野球観戦後の混雑緩和を図る。
池袋線では平日・土休日の早朝に運転される保谷発小竹向原行の列車を小手指駅始発とすることで、小手指~ひばりが丘間の上り列車の運転間隔を最大10分短縮。平日朝には、池袋線・新宿線でそれぞれ7時台に所沢駅に到着する下り列車(池袋線は各駅停車小手指行、新宿線は各駅停車新所沢行)を増発する。
日中時間帯の副都心線、夕・夜間時間帯の南北線で列車増発
東京メトロ有楽町線・副都心線も、3月25日の「S-TRAIN」運行開始に合わせてダイヤ改正を実施。「S-TRAIN」は土休日に副都心線、平日に有楽町線を走行する。
副都心線では日中時間帯(平日10~16時台、土休日8~18時台)、新宿三丁目駅止まりとなっている東急東横線からの直通列車を池袋行または和光市行に変更。これにより、平日の日中は新宿三丁目~池袋間24本・新宿三丁目~和光市間2本、土休日の日中は新宿三丁目~池袋間48本・新宿三丁目~和光市間2本の増発となり、利便性が向上する。
東京メトロ南北線も3月25日にダイヤ改正を行い、白金高輪~赤羽岩淵間では平日の夕・夜間時間帯に計15本(うち1本は白金高輪~駒込間)、土休日の夕・夜間時間帯に計23本(うち1本は埼玉高速線直通)を増発。平日22時台以降の白金高輪行のうち3本を東急目黒線直通に変更するという。朝の時間帯も一部列車の運転区間が変更される。