ユナイテッド航空(本社: シカゴ)は12月1日より、新コンセプトの長距離国際線向けビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」の第1段階のサービスを開始。第1段階では特に、機内で快適な睡眠体験が得られるような工夫・サービスを展開している。

「ユナイテッド・ポラリス」の第1段階では快適な睡眠体験を実現

羽毛布団や持ち帰りできるパジャマ

「ユナイテッド・ポラリス」は第1段階として、一新した機内食と飲みもの、米高級デパート「サックス・フィフス・アベニュー」の協力を得て開発した上質な独自の寝具類、英国の自然派ブランド「ソーホーハウス & Co.」のスパサロン向け「カウシェット」製品による高級アメニティキットを導入。さらに、世界9つの空港に予定している「ユナイテッド・ポラリス」の専用ラウンジの第1号を12月1日にシカゴ・オヘア国際空港にてオープンした。

ユナイテッド航空のオスカー・ムニョス最高経営責任者は、「世界最高のエアラインを目指し、ユナイテッド航空では全てのサービス、プロダクトについて常に見直しを行っています。ユナイテッド・ポラリスは、より質の高いフライト体験をご提供し、これまでのプレミアムな海外出張の概念を刷新します。また、ユナイテッド・ポラリスが提供する上質なプロダクトは、空港ラウンジから到着に至るまで、弊社の社員が提供する質の高いサービスや心配りが加わって初めて完成するのです」とコメントしている。

同社は航空業界で初めて米高級デパート「サックス・フィフス・アヴェニュー」の協力を得て、独自の寝具類を開発。機内で良質な睡眠を実現できるよう、ぜいたくな羽毛布団や軽やかなブランケット、サイズの異なる大小の枕、希望に応じてクッションマットレスも用意している。全便でスリッパを用意し、飛行時間が12時間を越えるフライトでは、希望に応じて持ち帰りが可能な「ユナイテッド・ポラリス」オリジナルのパジャマも提供している。

また、クールジェル入りの枕もリクエストが可能。新しいアメニティキットには、人間工学的に設計されたアイマスク、気分をリラックスさせる枕用スプレーミスト、「ソーホーハウス & Co.」の「カウシェット・スパ」製品を取りそろえている。

なお、今回の「ユナイテッド・ポラリス」導入に伴い、同社はこれまで使用してきた数万点にも上る枕や毛布、機内サービス用のアイテムをユナイテッド航空と同社社員が長年にわたり支援している「Fisher House Foundation」に寄贈する。

睡眠環境を整えるエンタメも

機内エンターテイメントシステムにおいては、睡眠とリラクゼーションを重視したユニークなチャンネルを新たに導入。乗客は快適な機内環境でくつろぐとともに、心地よい自然の風景やヘッドスペースからの案内による瞑想セッションでリラックスでき、スローテレビを見ることができる。

「ユナイテッド・ポラリス」の乗客は、ウェルカムドリンクとともに高級チョコレートとを提供。その後、シャンパンベースのミモザまたは、Tito's Handmade Vodkaを使ったコクのあるスパイシーな自分だけのブラッディマリーを作ることもできる。日本発着便では、同社のマスターソムリエが選定した最高級ワインで、自由にテイスティングメニューも楽しめる。

機内食では、世界的にも高い評価を得るトロッタープロジェクトのシェフたちと共同で開発した、路線ごとの地域色を取り入れた季節感あふれる食事がそろう。また、注文に応じて作るシグニチャーデザートのアイスクリームサンデー、さまざまなプチデザートが彩るデザートカートなども提供。飛行時間が8時間を超える昼間のフライト、ならびに飛行時間が12時間を超える全フライトでは、ミニカレー丼など温かいミッドフライト・スナックとチーズも用意している。

新シートは2017年よりB777-300ERから搭載

ビジネスクラス「ユナイテッド・ポラリス」の新シートは、まず新規に導入されるB777-300ER型機に搭載され、2017年より運航開始を予定。その後、B787-10型機、A350-1000型機、B767-300型機、B777-200型機へ順次搭載していく。

ビジネスクラスのサービスを開始するにあたり、ワイドボディ機には既製品のシートではなく、ユナイテッド航空オリジナルデザインの新シートを導入。Acumen Design Associates社とPriestmanGoode社が共同でデザイン。シートは英国のZodiac Seats社が製造し、「アイルアクセス」式でどの座席からも直接通路に出ることができる。

180度水平にリクライニングし、最大6フィート6インチ(198センチ)のベッドスペースを提供するシートは、それぞれが独立して前方を向き、"Do Not Disturb"のサイン表示やムードライト、ワンタッチ式のランバーサポート、豊富な収納スペース、食事と仕事も同時に可能にする複数のテーブル、16インチの高解像度エンターテインメントスクリーンを完備。また、キャビン中央の座席は電動式のプライバシーディバイダーで仕切ることができる。

「ユナイテッド・ポラリス」専用のラウンジ設置

同社はまた、世界9つの空港に「ユナイテッド・ポラリス」の専用ラウンジを開設。同ラウンジは米国の航空会社として、唯一利用クラスを限定した乗客向けのラウンジとなり、特注の椅子や仮眠できるプライベート・デイベッド、スパのようなシャワー設備を完備している。

また、アーティストであるウォルフガング・バットレスがユナイテッド・ポラリスのために制作した美術展示を眺めながら、温かい食事を楽しむことができる。さらには、プレミアムなスパークリングワインやスピリッツ類、スナック、ボトル入りウォーターも提供する。

「ユナイテッド・ポラリス」の専用ラウンジ第1号は、シカゴ・オヘア国際空港のC18ゲート近くにオープンし、続いて8つの空港(ロサンゼルス、サンフランシスコ、ヒューストン、ニューヨーク/ニューアーク、ワシントン・ダレス、東京・成田、香港、ロンドン・ヒースロー)でもオープンを予定している。