カナダのボンバルディアの系列会社であるボンバルディア・コマーシャル・エアクラフトは現地時間の12月8日、フィリピン航空が最大12機のQ400を発注したことを発表。この発注により、フィリピン航空は2クラス86座席編成のQ400のローンチカスタマーとなる。

フィリピン航空デザインのQ400

ボンバルディア・コマーシャル・エアクラフトは10月14日に発表したLOI(関心表明書)に則って、フィリピン航空との購買契約を完了したことを発表。購買契約には、5機のQ400の正式発注と追加7機のQ400の購入権が含まれている。Q400の正式発注価格は約1億6,500万米ドルで、フィリピン航空が購入権全てを行使した場合は4億100万米ドルになる。正式発注されたQ400の5機は、2017年中に納入が予定されている。

ボンバルディア・コマーシャル・エアクラフトのFred Cromer社長は、「容量追加型2クラス編成のQ400は、リージョナル航空機市場で最少の座席マイルコストであり、フィリピン航空は競争力を高める差別化ができます。Q400は航空会社が第2ハブからの国内路線を開発し、島内の接続分を増発する際に最適のソリューションです」とコメントしている。

最新の21世紀型ターボプロップとして設計されたQ400は、Qシリーズファミリーの中で開発時期がもっとも新しい機種。標準的な単一クラス構成に加えて、快適な乗り心地を提供する2クラス型内装、高密度市場向けの最大90座席を提供する座席数追加構成、貨客コンビ構成が可能となる。Q400同等クラスのジェット機と比較した場合の燃料燃焼は30%減、また、巡航速度が従来のターボプロップより160km/時も速いという特長がある。さらに、大型プロペラを低いRPMで作動させ、騒音を抑えつつ大きなパワーを生み出すことができるという。

Q400ファミリーには、40カ国60社以上の所有企業および運航業者が含まれている。世界各国の機材数は飛行時間690万時間以上を記録し、4億2,900万人以上の旅客を運搬。Q400航空機は、ボンバルディアが受けた正式発注数は、Q400全体で571機となっている。