若手漫才師の王座決定戦『M-1グランプリ』の12代目チャンピオンとなったお笑いコンビ・銀シャリが4日、東京・六本木のテレビ朝日で優勝会見に臨み、喜びを語った。

M-1グランプリ12代目チャンピオンの銀シャリ(鰻和弘・橋本直)

会見場に入った瞬間、報道陣に大きな拍手で迎えられた2人は「大阪じゃありえない…」と驚きながら、ツッコミの橋本直は第一声で「本当に疲れましたね」と本音を吐露。「大学生の頃から『優勝したいな』と思って芸人を始めたので、夢のようですね。超ハッピーですね」と喜びを爆発させた。

一方、ボケの鰻和弘も「実家が貧乏なので、一生食えると思いました。めちゃくちゃうれしかったです」と大喜び。だが、コンビを結成した際に、お互いに「うれし泣きしたい」と願望を語り合っていたにもかかわらず、今回優勝しても涙は出なかったそうで、鰻は「実感って来るの遅いんですね」と、やがて来るであろう感動を待ち望んでいた。

最終決戦は、審査員のオール巨人、中川家・礼二、博多大吉、松本人志、上沼恵美子が頭を抱えてしまうほどの史上まれに見る大接戦となったが、鰻は「審査員の方と同じ顔してました」、橋本も「満票はないなと思いました」と、最終結果発表直前の心境を告白。最終決戦を争った和牛、スーパーマラドーナとは、これまでも「誰かが(M-1決勝に)行ったらいいな」という話をしていたそうで、この3組が残ったことに、橋本は「感慨深いですね」と語った。

昨年2位になって、M-1優勝が狙えるという実感がわいたといい、そこからネタを多く作り、微調整も行ってきたという2人。昨年の決勝は、1本目と2本目が似たようなネタだったという反省に立ち、今回は1本目に比べて、「しゃべくりで行くぞという漫才が2本目。ポリシーを詰め込んだ漫才だった」(橋本)と戦略を明かし、「あれで優勝できたのは、賭けやったですけど、すごいうれしいですね」(同)と手応えを語った。

M-1王者ということで、今後バラエティ番組に引っ張りだこになることが予想されるが、橋本は「どうなっても漫才が基盤なので、永遠にやっていくと思います」と宣言。鰻は「"チャンピオン"という称号ができたので、いろんな漫才に挑戦できると思います」と、さらに腕を磨いていくことに意欲を見せていた。

ネタ中の様子=ABC提供

優勝決定の瞬間=ABC提供

優勝後会見

『M-1グランプリ2016』決勝戦・結果

●ファーストラウンド
アキナ:オール巨人92点+中川家・礼二89点+博多大吉89点+松本人志87点+上沼恵美子89点=計446点
カミナリ:オール巨人91点+中川家・礼二90点+博多大吉90点+松本人志89点+上沼恵美子81点=計441点
相席スタート:オール巨人87点+中川家・礼二88点+博多大吉87点+松本人志84点+上沼恵美子90点=計436点
銀シャリ:オール巨人96点+中川家・礼二91点+博多大吉93点+松本人志95点+上沼恵美子95点=計470点…◎
スリムクラブ:オール巨人85点+中川家・礼二89点+博多大吉88点+松本人志90点+上沼恵美子89点=計441点
ハライチ:オール巨人91点+中川家・礼二88点+博多大吉89点+松本人志85点+上沼恵美子93点=計446点
スーパーマラドーナ:オール巨人90点+中川家・礼二95点+博多大吉92点+松本人志89点+上沼恵美子93点=計459点…◎
さらば青春の光:オール巨人87点+中川家・礼二90点+博多大吉90点+松本人志90点+上沼恵美子91点=計448点
和牛(敗者復活):オール巨人95点+中川家・礼二95点+博多大吉91点+松本人志93点+上沼恵美子95点=計469点…◎

◎…最終決戦進出者


●最終決戦
スーパーマラドーナ:1票(中川家・礼二)
和牛:1票(松本人志)
銀シャリ:3票(オール巨人、博多大吉、上沼恵美子)