一般社団法人日本経営協会は11月21日、「第6回日本のミドルマネジャー意識調査(旧称: 日本の中間管理職意識調査)」の結果を「日本のミドルマネジャー白書 2016」として発表した。調査は8月19日~9月9日、在職中のミドルマネジャー(課長、次長、部長)530人を対象に郵送とWEBで行われた。

85%以上がプレイングマネジャー

「仕事全体におけるマネジャー業務の時間割合」

仕事全体を10割としたときのマネジャー業務の割合を聞くと、「マネジャー業務のみ(10割)」という回答は14.0%で、85%以上がプレイヤーとして担当業務を担いつつマネジャー業務を行っていることがわかった。マネジャーとしての仕事割合は「4~6割」(34.2%)とする回答者が最も多く、以下「7~9割」(32.5%)、「1~3割」(19.2%)と続いている。

過去3カ月の平均超過勤務時間を尋ねたところ、最も多い回答は「月20時間以上~40時間未満」(33.4%)、次いで「月5時間以上~20時間未満」(29.4%)だった。平均超過勤務時間が月20時間以上となる、ほぼ毎日1時間以上の残業をしている人が56.4%を占めている。

「過去3カ月の超過勤務状況」

ミドルマネジャーに求められること

ミドルマネジャーである自分が勤務先から特に求められていると思う役割を3つまで選択してもらった結果、「担当部署目標の達成」(37.9%)、「部下の育成」(37.5%)、「担当部署の管理」(31.3%)が多く選ばれた。

「ミドルマネジャーに求められる役割」

管理職に昇進(昇任)したことによって変化したことについて訪ねたところ、「仕事が増えた」(44.9%)が最も多く、「ストレスが増えた」(43.0%)、「責任感が強まった」(42.1%)と続いている。

「ミドルマネジャーになって変化したこと」

ミドルマネジャーとして仕事を行う上で抱えている問題や悩みを聞くと、最も多かったのは「部署の人材が不足している」(41.7%)だった。部署の人材が不足することが起因となって、2位の「プレイヤー(業務担当者)としての業務量が過大である」(17.4%)や3位の「自分自身の健康(身体・心)に不安がある」(15.8%)という問題・悩みが生まれ、4位「会社(団体)の将来に不安がある」(14.9%)に影響を与えていることが推測される。

「仕事上の問題・悩み」

20代の若手社(職)員に対してどのような能力を身につけてほしいと思っているか聞いたところ、最多は「主体性」(60.9%)となった。次いで「実行力」(41.3%)、「コミュニケーション力」(38.5%)、「柔軟性」(31.9%)、「課題発見力」(28.9%)と続いている。

「20代の若手社(職)員に身につけてほしい能力」