俳優の松山ケンイチが7日、広島・府中町で行われた主演映画『聖の青春』(11月19日公開)の試写会舞台挨拶に、森義隆監督とともに登壇した。

左から松山ケンイチ、森義隆監督(写真は8日に行われた大阪舞台挨拶のもの)

本作は、天才棋士・羽生善治と"東の羽生、西の村山"と並び称されながら29歳にして亡くなった実在の棋士・村山聖の生涯を、師弟愛、家族愛、ライバルとの友情を通して描く実話。主演の松山が村山聖を、東出昌大が羽生善治を演じた。

村山さんの故郷・府中町での舞台挨拶に、会場は観客であふれた。映画撮影前、村山さんを演じるにあたり、ご両親に挨拶をするために府中町を訪れた松山は、墓参りも行ったという。松山は「ご実家から村山さんのお墓に歩いていく道中、『村山さんはどんな風に道を歩いたんだろう』『この景色をみて何を感じていたんだろう』と、ゆっくり考えながらお墓に向かいました」と振り返り、「それが村山さんと向き合った、最初の瞬間でした」と明かした。

また舞台挨拶の前に村山さん実家を訪問したという森監督は、お墓の前で映画の完成と公開を報告したという。実際に広島での撮影も行われたが、森監督は「広島の地を(松山くんに)歩かせたい、という強い想いがあり、予算オーバーになりながらも、広島の海での撮影を決めたんです」と告白した。

舞台挨拶には、村山さんご両親も駆けつけ、映画の完成を祝福した。