米Razerは17日(現地時間)、オーディオ技術大手の「THX」を買収したと発表した。THXのブランドを活用して、ゲームのみならずエンターテイメント領域までその影響力を拡大したいとしている。また、THXはRazer傘下となるが、独立した組織としてビジネスを継続するという。なお、買収額は明らかになっていない。

THXはLucasfilmの音響部門として設立。家電メーカーや劇場、配信サービスなどに対し、基準をクリアしているものに音響・音質を保証する認証ビジネスに加え、ライブやコンサート会場向けに音響を最適化する「THX Live!」、同社の技術をパートナー企業の製品へ提供する「THX Inside」といった事業を展開している。

ブログサービス「Medium」に投稿されたTHX CEO Ty Armad-Taylor氏の説明によると、今後はヘッドホンやBluetoothスピーカー、ビデオストリーミングなどへも認証ビジネスを拡大するほか、これまでよりも短い期間で認証を与えられるように、プロセスを最適化するという。

また、Razerを中心として開発が進められる「OSVR」のようなVRシステムに対しては「仮想世界への没入に重要な音声部分で、リーダーシップを発揮できる」としている。