東京都は毎年10月1日を「都民の日」としている。これを記念し、同日は今年も施設の無料公開が行われる。入園料・観覧料等が無料になる施設を紹介しよう。

浜離宮恩賜庭園(中央区)

浜離宮恩賜庭園

「潮入の池」(海水を導き潮の満ち干によって池の趣を変える様式)と2つの「鴨場」(野生の鴨を捕獲するための池を中心とした猟場)をもつ江戸時代の代表的な大名庭園。通常の入園料は、一般300円、65歳以上150円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

旧芝離宮恩賜庭園(港区)

旧芝離宮恩賜庭園

回遊式泉水庭園の特徴をよくあらわした、江戸初期の大名庭園の一つ。通常の入園料は、一般150円、65歳以上70円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

小石川後楽園(文京区)

小石川後楽園

江戸時代初期につくられた、池を中心とした回遊式築山泉水庭園。随所に中国の名所の名前をつけた景観を配し、中国趣味豊かなものになっている。通常の入園料は、一般300円、65歳以上150円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

六義園(文京区)

六義園

設計者・柳沢吉保の文学的造詣の深さを反映した、繊細で温和な日本庭園。小石川後楽園とともに江戸の二大庭園に数えられている。通常の入園料は、一般300円、65歳以上150円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

旧岩崎邸庭園(台東区)

旧岩崎邸庭園

1896年に岩崎彌太郎の長男で三菱第3代社長の久彌の本邸として造られた。木造2階建・地下室付きの洋館は、鹿鳴館の建築家として有名な英国人ジョサイア・コンドルの設計で近代日本住宅を代表する西洋木造建築。通常の入園料は、一般400円、65歳以上200円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

向島百花園(墨田区)

向島百花園

江戸の町人文化が花開いた文化・文政期(1804~1830年)に造られた庭園。庶民的で、文人趣味豊かな庭として大名庭園とは異なった美しさをもっている。通常の入園料は、一般150円、65歳以上70円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

清澄庭園(江東区)

清澄庭園

泉水、築山、枯山水を主体にした回遊式林泉庭園。通常の入園料は、一般150円、65歳以上70円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

旧古河庭園(北区)

旧古河庭園

武蔵野台地の斜面と低地という地形を生かし、北側の小高い丘には洋館を建て、斜面には洋風庭園、そして低地には日本庭園を配したのが特徴。通常の入園料は、一般150円、65歳以上70円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

殿ヶ谷戸庭園(国分寺市)

殿ヶ谷戸庭園

武蔵野の自然の地形、段丘の崖にできた谷を巧みに利用した回遊式林泉庭園。通常の入園料は、一般150円、65歳以上70円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

神代植物公園(調布市)

神代植物公園

東京の街路樹などを育てるための苗畑だったが、戦後に都内唯一の植物公園として開園された。通常の入園料は、一般・大人500円、65歳以上250円、中学生200円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

多摩動物公園(日野市)

多摩動物公園

多摩丘陵の地形と自然を生かして造られた動物公園。通常の入園料は、一般600円、65歳以上300円、中学生200円(小学生以下と都内在住在学の中学生は無料)。

恩賜上野動物園(台東区)

恩賜上野動物園

上野恩賜公園内にある、日本で初めて(1882年誕生)の動物園。通常の入園料は、一般600円、65歳以上300円、中学生200円(小学生以下と都内在住在学の中学生は無料)。

葛西臨海水族園(江戸川区)

葛西臨海水族園

「世界の海」エリアや「東京の海」エリア、国内最大規模のペンギンの展示などがある水族館。通常の入園料は、一般700円、65歳以上350円、中学生250円(小学生以下と都内在住在学の中学生は無料)。

井の頭自然文化園(武蔵野市)

井の頭恩賜公園内にあり、日本産の動物を中心に展示する動物園。通常の入園料は、一般400円、65歳以上200円、中学生150円(小学生以下と都内在住在学の中学生は無料)。

夢の島熱帯植物館(江東区)

熱帯と亜熱帯の植物を集めたドーム型大温室などで構成される植物園。通常の入園料は、一般250円、65歳以上120円、中学生100円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

東京港野鳥公園(大田区)

海とつながった潮入りの池やヨシ原、淡水池、小川、森林など多様な環境で構成される、東京港に面した公園。通常の入園料は、一般300円、65歳以上150円、中学生150円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

東京都江戸東京博物館(墨田区)

江戸東京の歴史と文化をふりかえり、未来の都市と生活を考える博物館。都民の日に無料になるのは常設展のみ。通常の入館料は、一般600円、大学生・専門学校生480円、高校生・中学生・65歳以上300円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

江戸東京たてもの園(小金井市)

江戸時代から昭和初期までの30棟の復元建造物が立ち並ぶ野外博物館。通常の入館料は、一般400円、65歳以上200円、大学生320円、高校生・中学生200円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

東京都庭園美術館(港区)

東京都庭園美術館

アール・デコ様式の旧朝香宮邸を生かした展覧会と緑豊かな庭園が調和した美術館。都民の日に無料になるのは庭園入園料のみ。通常の庭園入場料(入館料は別途)は、一般100円、大学生80円、中学生・高校生・65歳以上50円(小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料)。

東京都写真美術館(目黒区)

恵比寿ガーデンプレイス内にある、日本で初めての写真と映像に関する総合的な美術館。都民の日に無料になるのは企画展「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展のみ。観覧料は展覧会・上映によって異なる。

東京都美術館(台東区)

上野恩賜公園内にある「都民のための美術の振興を図る」美術館。都民の日に無料になるのは企画展「木々との対話―再生をめぐる5つの風景」展のみ。通常の入館料は無料、観覧料は展覧会ごとに異なる。

そのほか都民の日には、京浜島勤労者厚生会館(大田区)、八王子労政会館体育室(八王子市)の個人使用が1時間のみ無料になったり、いくつかの施設で記念行事が行われたりする。

※情報は2016年9月26日現在のもの
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