西武鉄道は22日に関東地方に上陸した台風9号の影響について発表した。多摩湖線は法面崩壊・土砂流入により、萩山~西武遊園地間で当分の間、運転見合わせに。新宿線・池袋線での大雨の影響による駅間停車についても報告している。

写真は西武新宿線の各駅停車

多摩湖線の法面崩壊・土砂流入は22日11時29分、武蔵大和~西武遊園地間で発生。西武遊園地発国分寺行の電車(各駅停車、4両編成)の運転士が、武蔵大和駅手前で進行方向左側の架線を支える支柱が傾いていることに気づき、電車を停止して状況を確認したところ、線路脇の法面の土砂が停車中の車両と線路の間に流入し、最後尾の車両を押し上げた。この電車の乗車人員は6名で、けが人などはなかったという。

多摩湖線は萩山~西武遊園地間で運転見合わせとなり、復旧作業を進めているものの「運転再開まで1カ月程度かかる可能性がございます」と西武鉄道。代行輸送として、平日朝(5時20分~8時30分)に武蔵大和駅発東村山駅行、平日夜(19時~0時40分)に東村山駅発武蔵大和駅行の臨時バスを10~20分間隔で運転する。西武園線(東村山~西武園間)では、平日深夜の終電車が延長され、現行の東村山駅23時31分発の電車の後に同駅0時5分発・0時25分発・0時40分発の電車を運転。臨時バス・終電車延長ともに土休日の運転時刻は改めて発表する。

西武鉄道はその他、台風9号の接近にともなう雨の影響で、新宿線・池袋線の2カ所で長時間の駅間停車が発生したことも報告している。池袋線武蔵藤沢~稲荷山公園間では、稲荷山公園駅付近の踏切の冠水により、下り急行(池袋発飯能行、約150名乗車)が正午すぎから2時間以上停車。新宿線入曽~狭山市間でも、入曽駅付近の踏切が冠水したため、上り各駅停車(約400名乗車)と下り特急(約50名乗車)が正午すぎから1時間以上にわたって停車したという。