日産自動車は5日、2013年東京モーターショーで発表したコンセプトカー「ニッサン ブレードグライダー」のプロトタイプモデルをリオデジャネイロで初公開した。

「ニッサン ブレードグライダー」プロトタイプモデル

同社がこのコンセプトカーで示したビジョンは、新たな運転の楽しさやワクワク感をもたらす効率的で高揚感のあるEV、静粛性の高いエレクトリックパワートレイン、そして高性能な三角翼航空機のように空力性能に優れた形状がもたらす"滑空するように"走るクルマだとしている。

2年間におよぶ設計・開発を経て、今回公開された「ニッサン ブレードグライダー」は、最先端のEV性能の可能性を持つエキサイティングなクルマへと進化し、ワクワクしたモビリティを実現する「ニッサン インテリジェント モビリティ」を体現するモデルとなっている。

「ニッサン ブレードグライダー」は、先進的な100%EVプロトタイプモデルで、車体中央に配置した運転席と後方左右に後席を配した3シーターレイアウト。矢先形状の車体部分に設置された運転席には広々としたレッグルームが用意され、コックピットは継ぎ目のないウィンドスクリーンを採用した。

ステアリングコントローラーには、バッテリー残量、速度、回生モード、トルクマップなどを表示する最新型ディスプレーを搭載し、センターディスプレーの左右に配した2つのスクリーンには、フロントホイール後方に搭載したカメラにより斜め後ろの映像を映し、ドアミラーの役割を果たしている。

搭載するバッテリー・モーター技術は、技術面で提携した英国のWilliams Advanced Engineeringが開発。5個の電池モジュールから構成する220kWの高性能リチウムイオンバッテリーを動力源とし、同車のバッテリー・モーター用に特別に開発したクーリングシステムを搭載した。駆動は、左右の後輪タイヤに設置した130kWの電気モーターによって行われ、被駆動車輪に伝わるトルクをコントロールするためのシステムを搭載することで、ハンドリングも大幅に向上している。プロトタイプの最高時速は時速190kmで、走り出しから5秒もかからずに時速100kmにまで達するとのこと。

今回公開された「ニッサン ブレードグライダー」は、2台のうち1台をオリンピック・パーク内に常設展示、もう1台をメディアやVIPの試乗に使用する予定としている。