ディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』(7月16日公開)と同時上映される短編アニメーション『ひな鳥の冒険』(原題『PIPER』)の本編映像が15日、公開された。

短編アニメーション『ひな鳥の冒険』場面写真

本作は、海岸線で食べ物を得るため、生まれて初めて巣を出て冒険する、幼い腹ペコな小鳥(シギ)の物語。公開された映像は、もふもふで怖がりなかわいいシギが、初めてえさを探しに、勇気を出して大きな海に向かっていく姿が描かれている。

しかし子供のシギにとって、最大の問題が。実は食べ物が深く埋まっている海岸線の砂は、冷たくぬれている上に、恐ろしい波がかぶってくるのだ。それでも、新しくできた友だちの助けを借りて、小さな鳥は恐怖心を乗り越え、勇気を振り絞りってもう一度突っ込んで行く。羽や砂、水などがリアルに描かれ、実写かと思うような映像となっている。

ディズニーやピクサーの短編作は、長編本編に負けず劣らずの人気があり、短編集が発売されるほど。ピクサーの短編アニメーションは過去11回、アカデミー賞にノミネート(うち3作品受賞)されており、クオリティの高さにも定評がある。こういった短編は次世代を担うクリエイターの登竜門としても注目されており、短編監督を務めた後、長編でメガホンを取る人物も多い。本作の監督を務めたアラン・バリラーロは、『トイ・ストーリー2』(99)や『モンスターズ・インク』(01)、『ファインディング・ニモ』(03)などさまざまな長編のアニメーターとして活躍。本作では、それら長編で培った実力を存分に発揮している。

アラン監督は、「アニメーターとして普段からあらゆるものがキャラクターに見えるんだけれど」と前置きしながら、「ビーチでランニングをしている時に鳥と打ち寄せる波を見て、この映画のアイデアを思いついた」とアイデアの裏側を明かす。また「実は、この映画のストーリーは、3人の子どもを持つ親である、僕自身のとても個人的な物語でもあるんだ」とも告白。「いい親とはどういうものなのか、どうやって子どもに恐怖を乗り越えさせるのか。そういったものを伝えたかった」とし、「皆さんが楽しんでくれることを祈っている」と語った。


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