PGF生命はこのほど、「シェアリング・エコノミーと所有に関する意識調査2016」の結果を発表した。調査は6月2日~6日、全国の20歳以上の男女を対象にインターネットリサーチで行なわれ、2,000名の有効サンプルを得た。

利用経験・利用意向ともに"フリマアプリ"がトップ

「シェアリング・エコノミー型のサービスの利用経験と利用意向」

最近では、余剰な物やスキル・知識などを共有することで一つの経済圏を作る、"シェアリング・エコノミー"型のサービスに注目が集まっているという。

そこで、現在はどんなシェアリング・エコノミー型のサービスが利用され、また、利用したいと思われているのかを調べた結果、利用経験率が最も高かったものは「フリマアプリ」で9.5%、次いで、「ファッションレンタル」と「駐車場シェア」がいずれも1.8%で続いた。特に、20代女性では4人に1人が「フリマアプリ」を利用しており、フリマアプリは若い女性の利用者が増えていることがわかった。

また、利用意向率についても「フリマアプリ」(17.8%)がトップに。次いで「駐車場シェア」(12.8%)、「スキル・空き時間シェア」(10.9%)、「空き家・空き部屋シェア(民泊)」(8.6%)、「ファッションレンタル」(8.0%)、「ライドシェア」(7.3%)と続いた。

男女・世代別に利用意向率をみると、「ライドシェア」は40代男性が14.0%で他の層よりも高く、「ファッションレンタル」は20代女性(12.0%)や30代女性(13.0%)で他の層よりも高い結果に。若い女性はファッションアイテムのレンタルサービスに魅力を感じていることが見て取れた。

女性の多くが"トラブルやセキュリティ面"を不安視

「シェアリング・エコノミー型のサービスにどのような魅力や不安を感じるか」

次に、シェアリング・エコノミー型のサービスにどのような魅力や不安を感じるか聞いたところ、「個人間でトラブルが起こらないか不安」(59.1%)、「無駄が少なく、環境に優しそう」(47.0%)、「お財布に優しそう」(38.3%)が上位に並んだ。

特に女性は、「個人間でトラブルが起こらないか不安」(65.6%)や「個人情報の漏えいなど、セキュリティ面が不安」(42.3%)の割合が男性よりも高いことが明らかに。また、世代別の特徴としては、シニア層は「無駄が少なく、環境に優しそう」が、若年層は「お財布に優しそう」がそれぞれ他世代よりも高かった。

「どのような相手や運営であればシェアリング・エコノミー型のサービスを利用してみたいと思う気持ちが高まるか」

では、今後シェアリング・エコノミー型のサービスが普及していくためには、どのようなことが必要になるのだろうか。全回答者に、どのような相手や運営であればシェアリング・エコノミー型のサービスを利用してみたいと思う気持ちが高まるか教えてもらったところ、「事故やトラブルが起こった時の取り決めや保障がある」(41.8%)、「信頼できる会社がサービスを運営している」(40.5%)、「過去の利用者から多数の高評価がついている相手との取引」(40.1%)が上位回答となった。

共有してもらえたら便利な物・スキル

「他人から共有してもらうことができたら便利だな、と思う物やスキル」

最後に、「他人から共有してもらうことができたら便利だな」と思う物やスキルを自由回答で募ったところ、物に関する回答では、「自分では買えないスーパーカーのレンタル」(40代男性)や「観光地にある別荘のレンタル」(20代男性)といった"ぜいたく品"や、「子どものフォーマルな服など数回しか使わないような物」(40代女性)や「草刈機など頻繁には使わない物」(20代女性)など、普段は使わない物に関する回答が多く挙がった。

一方、スキルやサービスに関する回答では、「一時保育」(30代女性)や「畑作業を手伝ってくれる人(40代男性)」、「街案内、美味しいお店の案内」(30代女性)といった用務の代行やお手伝い、知識の提供などをして欲しいといった意見のほか、「話し相手」(20代男性)や「ゲームのパートナー」(30代男性)、「友人」(40代男性)など、交流相手になって欲しいといった意見など、多種多様な回答が見受けられた。