ソニーは、平成28年熊本地震が同社の事業活動に与えた影響について、5月13日時点での状況を報告した。

DRAMを一体化させた積層型CMOSセンサー(左)

デジタルカメラのイメージセンサーやディスプレイデバイスなどを製造する熊本テクノロジーセンター(所在地:熊本県菊池郡、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング運営)は、地震の影響により生産活動を停止していたが、5月9日から建物内の高層階で行われている測定工程を段階的に再開している。組立などの工程は5月17日から、低層階で行われているウエハー工程は5月21日から順次稼動する予定だ。

また、部品供給元の一部(ソニーの事業所ではない)が被災地域に所在していたことから、いくつかの部品調達に遅れが出ていた。現在は在庫調整が行われ、さらに部品供給再開の見通しが明らかになったため、事業に及ぼす影響はわずかであるとのこと。

以上を踏まえ、モバイル・コミュニケーション分野、ゲーム&ネットワークサービス分野、及びホームエンタテインメント&サウンド分野の連結業績への影響は軽微であると見込んでいる。ただし、デバイス分野、イメージング・プロダクツ&ソリューション分野における機会損失や復旧に関連する費用など、業績への影響は引き続き精査中としている。

2016年度連結業績の見通しは、5月24日に発表される予定だ。