(左から)佐渡島庸平氏、小山宙哉、コウスケ(カサリンチュ)、欠席したタツヒロ(カサリンチュ)の代わりに置かれた抱き枕。

「小山宙哉×カサリンチュ スペシャルトーク&ライブイベント」が、4月20日に都内で行われた。これは小山のファンクラブ「コヤチュー部」の設立1周年を記念したもので、公式サイトにて発売された「宇宙兄弟CD」購入者の中から、200人が参加した。

ステージにはまずミュージシャンのカサリンチュが登場。ただしメンバーであるタツヒロがインフルエンザで不参加となったため、コウスケのみでテレビアニメ「宇宙兄弟」のエンディングテーマ「New World」を歌い上げた。

ライブ終了後、小山が登壇してトークライブがスタート。司会は「宇宙兄弟」の初代担当編集者で、株式会社コルク代表の佐渡島庸平氏が務め、ここで改めて小山とカサリンチュの関係について説明された。前回の「コヤチュー部」イベントにカサリンチュが出演し、打ち上げの席で「また『宇宙兄弟』の歌を作らせてください」と申し出たことで、「宇宙兄弟」27巻をテーマにした曲を作ることになったとのこと。そして今回のイベントではその曲「あと一歩」が初披露される。コウスケは「飲み会の席で言ったことがそうなる(実現する)ことあります?」とうれしそうに笑った。

「あと一歩」は「宇宙兄弟」27巻で苦境に立たされる伊東せりかをテーマに歌った曲ということで、トークコーナーでは彼女について掘り下げることに。「せりかはどのように生まれたのか」というテーマで、彼女の大食いは宇宙飛行士の向井千秋がモデルであること、劇中でブロッコリーを山盛りにするのは小山が講談社の食堂でそういう女性を見てかわいいと思ったから、ということなどが語られた。

さらにせりかの好きなシーンを挙げるコーナーでは、マネージャーの読み上げるコメントでタツヒロも参加。せりかが食事をするシーンや、父のビデオメッセージを見返すシーン、27巻のラストで涙を流すシーンなどを挙げながら、せりかの魅力について盛り上がった。

続いて「あと一歩」のミュージックビデオが製作中であることが発表された。監督を務めるのは映像作家の高瀬裕介。ステージに登場した高瀬は制作中の映像として、音楽に合わせて27巻のコマ画像を連続で繋げたものを公開した。これには会場からは拍手が巻き起こり、佐渡島氏も「画像と合わさったものを見て、この曲は本当に『宇宙兄弟』を理解して作られているんだなと思った」と絶賛。しかし高瀬は「この映像には足りないものがある。せりかを応援する気持ちを、せりかに届けたい」として、ファン参加型のミュージックビデオを作りたいと提案。

具体的な方法としては、小山の公式サイトで販売される「コヤチュー部1周年記念Tシャツ」を購入し、それを着た写真をメールで送ることで、画像を紙人形に加工後、撮影したものが映像に使われるという。記念Tシャツは2種類で、本日21日からそれぞれ999枚ずつ発売される。参加方法の詳細は小山の公式サイトで確認を。

ここでコウスケがあらためてライブで「あと一歩」を披露。ライブ初公開となった曲を聴いた小山は「サビの爽やかさがすごい。歌詞に『虹を呼ぶ』ってあるけど、そこで虹が見えますからね。(マンガで)せりかが泣くとこでも虹が出てもよかったんちゃうかな?と思うぐらい(笑)」と感想を語った。「あと一歩」は小山の公式サイト限定の「宇宙兄弟CD」、5月18日に発売されるカサリンチュのアルバム「カサリズム3」にそれぞれ収録されるほか、本日4月21日より先行配信される。

またイベントの最後には、カサリンチュがアルバムの発売日である5月18日に“宇宙に一番近い島”と呼ばれる種子島でスペシャルライブを開催することが告知された。