79歳の誕生日に死去したマール・ハガードさん(C)BANG Media International

米カントリー歌手のマール・ハガードさんが6日、自身の79歳の誕生日に米カリフォルニア州北部の自宅で肺炎の合併症により死去した。マールの代理人のランス・ロバーツがCNNに認めた。

息子でミュージシャンのベン・ハガードはフェイスブックに、「1週間前に、父は自分の誕生日は通り越すだろう、って僕らに言いましたがそれは間違いでした。家族と友人に見守られて息を引き取ったのは、(誕生日が終わる)1時間前でした」と、父が死を前に誕生日のことに触れていたエピソードを披露。さらに、「父は人生のすべてを、音楽をするチャンスを与えてくれた全ての皆さんを愛していました」「父はただのカントリー歌手だったわけではありません。史上最高のカントリー歌手でした」と父をたたえた。

この訃報を受けて、ミュージシャン仲間のウィリー・ネルソンは、「マールはブラザーであり、友人だった。寂しくなるな」とコメントを投稿。マールとウィリーは昨年タッグを組んでアルバム『ジャンゴ・アンド・ジミー』をリリースし、ビルボードのトップ・カントリー・アルバムのチャートで1位、ビルボード200で7位とヒットを飛ばしていた。

また、ドリー・パートンは、これまで何度もコラボしてきたマールに向けて「最高のシンガーソングライターの一人を失いました」「マールの心は、彼の愛を歌ったバラードと同じく優しいものです。彼のことを兄弟のように愛しています。やすらかにね、マール」と追悼。そのほか、1980年の映画『ブロンコ・ビリー』でマールとタッグを組んだクリント・イーストウッドらも追悼の意を示している。

5回の結婚を繰り返したマールは、若い頃に刑務所暮らしという苦い経験をしながらも、カントリーアーティストとしての華々しい成功を築いた。ここ数年もツアーを精力的に行っていたが、体調不良により4月の一部の公演は中止されていた。

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