アメリカの偉人の仰天ストーリーを紹介する番組『ウラ偉人伝』が、5日23時からドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」でスタートする。

数多くの仰天エピソードを残したヘミングウェイ

同番組は、毎回4人の偉人たちに焦点を当て、数々の伝説的エピソードからその人物像を分析するというもの。タフさ、サバイバル能力、大胆さ、決断力などさまざまな角度から評価し、最終的には番組の独断で「優勝者」を決める。初回は、"暗黒街の帝王"アル・カポネ、身長193センチのエイブラハム・リンカーン大統領ら。並み居る"強豪"の中、"マッチョな文豪かつ戦争の英雄"として特に異彩を放っているのがアーネスト・ヘミングウェイだ。

ヘミングウェイといえば『日はまた昇る』、『武器よさらば』、『誰がために鐘は鳴る』、『老人と海』といった数々の名作を生み、1954年にノーベル文学賞を受賞したことでも知られる大作家。その一方で、"男らしさ"の象徴としても人々の心をつかみ、現実離れした英雄としても語り継がれている。

10代の頃、第一次世界大戦への従軍を希望するも、視力検査で赤十字の衛生隊員となったヘミングウェイ。率先して最前線に赴き、傷病兵の搬送などを行った。ある時、近くで砲弾が爆発し、隣にいた兵士が即死。ヘミングウェイも破片で傷だらけになったが、銃弾が飛び交う中で救助活動を続けた。この勇敢な行いでイタリアから銀功章を授かり、『武器よさらば』の着想を得た機会になったという。

数々の伝説の中でも度肝を抜かれるのが、サバイバル能力の高さだ。夫婦でアフリカを観光中、チャーターした飛行機が電線にぶつかって墜落。さらに数日後、搭乗した飛行機が再び墜落してしまい、煙が充満する機内に閉じ込められたヘミングウェイは頭突きでドアを突き破り、見事に脱出。彼は「死とは一緒に酒を飲んでもいいが、寝てはいけない」という言葉を残している。

また、並外れた意志の強さが分かるエピソードも。冒険を愛したヘミングウェイは"海と魚釣り"もライフワークとしており、マカジキ釣りに行った時にサメを釣り上げたことがあった。船内に引き入れたサメを、22口径のコルトウッズマンで撃とうとした時、サメが暴れて暴発。手すりから跳ね返った弾が脚に当たってしまうが、平然と「撃たれるのは慣れている」と言い、数週間後、彼は機関銃を手に同じ場所に立った。サメにめがけて撃ちまくり、海を赤く染めたという。

今後は、宇宙飛行士のニール・アームストロング、第26代大統領セオドア・ルーズベルト、銀行強盗ジョン・デリンジャー、脱出王といわれたマジシャンのハリー・フーディーニ(12日23:00~ほか)、スタントマンのイーブル・クニーブル、第7代大統領アンドリュー・ジャクソン、3度の飛行機事故から生還したハワード・ヒューズ(19日23:00~ほか)、エルヴィス・プレスリー、プロ野球選手のテッド・ウィリアムズ、第35代大統領ジョン・F・ケネディ(26日23:00~)といった型破りな偉人たちが続々登場する。

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