グランドオープンまで残り1カ月をきった京都鉄道博物館の報道関係者内覧会が1日に行われ、本館(1~3階)とプロムナード、トワイライトプラザなどが公開された。

京都鉄道博物館の本館1階。500系・581系・489系が並ぶ

233号機関車(JR西日本所有)は国の重要文化財に指定された

京都鉄道博物館は京都市の旧梅小路蒸気機関車館(2015年8月閉館)と一体化した新たな施設として梅小路公園内に建設され、大阪市にあった旧交通科学博物館(2014年4月閉館)の展示車両や収蔵物も移設。蒸気機関車から新幹線まで、日本に近代化を牽引した車両53両を収蔵するだけでなく、「見る、さわる、体験する」を重視した展示構成の"日本最大級の鉄道博物館"となり、4月29日にグランドオープンを迎える。

同施設では昨年12月にも見学会が実施され、その時点で実物車両の展示はほぼ完了していた。それから4カ月を経て、車両以外の展示物も出そろった様子。本館1階では500系・581系・489系や100系・キハ81形などの車両が並び、EF66形・DD51形がかさ上げ展示されたほか、運転台や台車、パンタグラフなどの展示もあった。

内覧会で取材に応じた京都鉄道博物館館長、三浦英之氏

本館2階では鉄道ジオラマの実演が行われ、運転シミュレータや、鉄道模型を使って列車を安全に走らせるしくみを学ぶ装置も体験可能で、運転士になりきって楽しむ報道関係者の姿も見られた。タカラトミーが寄贈したキッズパークでは、「プラレールW7系かがやき大型遊具」がひときわ目立つ。京都の街並みや京都駅周辺を走る列車を一望できるレストランでは、メニューの展示も行われたという。

京都鉄道博物館は交通文化振興財団が運営にあたり、館長には三浦英之氏が就任。「京都に愛され親しまれる博物館となるように、地元の方々とも連携しながら地域活性化に努めたい。お客さまに楽しんでいただき、感動や新たな発見を持ち帰ってもらえるように、つねに進化する博物館をめざし、絶えず新しいことにチャレンジしていきたいと思います」と語った。国内外の鉄道博物館と連携しつつ、「いつ来ても違う展示があり、お客さまに何回も足を運んでもらえるような博物館をめざしたい」とのこと。

また、三浦氏は京都鉄道博物館で最も京都らしい雰囲気を楽しめる施設として、本館3階のスカイテラスを挙げ、「東寺や京都タワー、東山の山並みなど、ジオラマ以上にジオラマ的。時間が経つのも忘れて眺めていられるのでは」と話していた。

京都鉄道博物館は4月29日のグランドオープンの後、5月8日までのゴールデンウィーク期間は9時から18時30分まで営業する(通常の開館時間は10時から17時30分まで、休館日は毎週水曜日)。オープン直後は混雑が予想されることから、「JR西日本のみどりの窓口や全国のセブン-イレブン、おもな旅行会社の窓口で発売される前売券を購入し、京都駅から徒歩、あるいは路線バスなどを利用して来てほしい」(三浦氏)とのことだった。

京都鉄道博物館、本館1階の展示車両など

本館2階、鉄道ジオラマ・運転シミュレータ・企画展示室・キッズパークなど

本館3階、スカイテラスからの眺め

トワイライトプラザ、プロムナードの展示車両など