国土地理院は3月30日、地図に記載する地名等の英語表記ルール及び外国人向け地図記号15種類を決定し、発表した。

今回決定した外国人向け地図記号

新たな外国人向け地図記号は?

国土地理院では、訪日外国人旅行者の円滑な移動などの環境整備を図り、観光立国実現や2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の円滑な開催などに資するため、地図に記載する地名等の英語表記ルール及び外国人向けの地図記号を検討していた。

2016年1月7日~2月7日まで実施したパブリックコメントに寄せられた意見等を踏まえて、このたびの決定となった。

地名等の英語表記ルールは、自然地名、居住地名及び施設名を対象。例えば筑波山をMt. Tsukuba、利根川をTone Riverとするなど、日本語の地名から英語表記へ変換方法を示したものとなっている。

適用ルール

地図記号については、国土地理院はパブリックコメントで18種類の地図記号案を提案していた。このうち、寺院、モスク、観光案内所の3種類の記号案については決定されなかった。

今回決定した地図記号の15種類は、「郵便局」「交番」「神社」「教会」「博物館/美術館」「病院」「銀行/ATM」「ショッピングセンター/百貨店」「コンビニエンスストア/スーパーマーケット」「ホテル」「レストラン」「トイレ」「温泉」「鉄道駅」「空港/飛行場」となっている。

決定した地名等の英語表記ルールと外国人向け地図記号については、今後、国土地理院が英語版地図を作製する際に順次適用するという。これを受け、公共測量に適用される「作業規程の準則」改正版に反映し、関係機関や地方公共団体、民間地図会社などにも広く周知して、活用を促進する予定となっている。