(左から)司会を務めた吉田尚記、アシスタント、ONE、村田雄介。

世界に紹介したいポップカルチャー作品を選ぶ「SUGOI JAPAN(スゴイ ジャパン)Award 2016」の結果発表が本日3月22日に行われ、マンガ部門の1位に、ONE原作による村田雄介「ワンパンマン」が輝いた。

「SUGOI JAPAN」では一般ファンと有識者の推薦を元に、「この作品を世界中の人々に紹介したい」と支持されるポップカルチャー作品を、マンガ、ラノベ、エンタメ小説、アニメの計4部門からそれぞれ「SUGOI 20」として約20タイトルずつリストアップ。選出された各ジャンルの「SUGOI 20」を対象に国民投票を行い、第1位が選出された。なおアニメ部門では新川直司原作による「四月は君の嘘」、ラノベ部門では大森藤ノ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」、エンタメ小説部門は伊藤計劃、円城塔「屍者の帝国」がそれぞれ1位を獲得している。

本日東京・よみうり大手町小ホールにて贈賞式が行われ、マンガ部門の受賞者としてONEと村田が揃って登壇。ONEは作品の成り立ちについて「マンガを描いて、他人に見せるということに最初は恥ずかしさを感じていたんですが、ネット上でならやれるなと思って道具を用意して始めました」と説明する。また村田との出会いはTwitterのダイレクトメッセージだったと語り、「最初は村田先生の名前を騙った偽物がコンタクトを取ってきたのではないかと思った」と回想した。

一方村田は、「『ワンパンマン』はもともとONE先生が個人的にネットで発表していらした作品で、すでにたくさんのファンがいる中で作画を任せていただきました。ファンの眼鏡にかなうのか、おっかなびっくりでした」と語る。また連載当初は主人公・サイタマのキャラクターを掴みきれていなかったと振り返り、「こういう評価をいただけてホッとしています。これからも勉強と研鑽をし続けて、ONE先生の描かれるサイタマの魅力を、読者の皆様によりたくさん伝えられるように頑張ります」と真摯に宣言した。

このほか会場にはアニメ「四月は君の嘘」のイシグロキョウヘイ監督、福島祐一プロデューサー、斎藤俊輔プロデューサーと、「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の大森藤ノと担当編集者、「屍者の帝国」の円城塔と、伊藤計劃の父母に加え、ゲストとして佐野ひなこが登壇した。

「SUGOI JAPAN Award 2016」マンガ部門「SUGOI 20」ノミネート作

1位 「ワンパンマン」原作:ONE、漫画:村田雄介
2位 「東京喰種トーキョーグール」石田スイ
3位 「ハイキュー!!」古舘春一
4位 「囀る鳥は羽ばたかない」ヨネダコウ
5位 「モンスター娘のいる日常」オカヤド
「あれよ星屑」山田参助
「いちえふ ~福島第一原子力発電所労働記~」竜田一人
「いぬやしき」奥浩哉
「イノサン」坂本眞一
「おしえて!ギャル子ちゃん」鈴木健也
「俺物語!!」原作:河原和音、作画:アルコ
「累 ―かさね―」松浦だるま
「高台家の人々」森本梢子
「聲の形」大今良時
「絶望の犯島‐100人のブリーフ男vs1人の改造ギャル」櫻井稔文
「たそがれたかこ」入江喜和
「ダンジョン飯」九井諒子
「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」浅野いにお
「東京タラレバ娘」東村アキコ
「とりかえ・ばや」さいとうちほ
「宝石の国」市川春子
「僕だけがいない街」三部けい
「僕のヒーローアカデミア」堀越耕平