ネオマーケティングは2月24日、「電力自由化」をテーマにしたインターネットリサーチの結果を発表した。調査は1月21日~24日、全国の20歳以上の男女1,500名を対象に行われた。

電力自由化を「知っている」は30.3%

「あなたは、電力自由化を知っていますか」

2016年4月に家庭などに向けた電力小売りが自由化される「電力自由化」を知っているかを聞いたところ、全体で「制度と参入する企業名について知っている」が9.6%、「制度と参入するであろう企業の業種は知っている」が20.7%と合計30.3%が知っていると回答した。

契約している電力会社別で比較すると、知っている計が最も高いのは「東京電力」(48.0%)、知っている計が最も低いのは「東北電力」(19.3%)と28.7ポイント差がつく結果となった。

「電力自由化を知っている、または聞いたことがあるとお答えの方にお聞きします。あなたが電力自由化について知っていることをお答えください」

電力自由化を知っている、または聞いたことがあると答えた人に、電力自由化について知っていることを聞いたところ、全体で最も多かった回答は「電力会社の選択肢が増える」(85.8%)、「既存の電力会社も割引が生まれる」(43.4%)、「電力と他サービス(ガス等)のセット販売が始まる」と「2016年の4月から始まる」が同率で39.1%となった。

年代別でみると、20代・30代では「電力と他サービス(ガス等)のセット販売が始まる」よりも「2016年の4月から始まる」の方が高く、60代以上は「既存の電力会社も割引が生まれる」(50.7%)よりも「電力と他サービス(ガス等)のセット販売が始まる」(51.1%)の方が高い結果となり、年代によって認知している内容に差がついた。

電力自由化への興味を聞くと、全体で「興味がある」「やや興味がある」と合計62.3%が回答。年代別で興味がある計を比較すると、60代以上が最も高く69.3%、次いで40代が64.1%、最も低かったのは20代が51.0%という結果となった。

電力自由化についてどのような印象・イメージを持っているのかを聞いたところ、全体では「各社の料金やサービスの比較が複雑そう」と答えた方が31.9%で最も多く、次いで「電気料金が安くなりそう」(29.7%)、「会社・プランを選ぶのが面倒そう」(28.9%)という結果に。電気料金が安くなると感じつつも、料金比較や手続きに不安や面倒だと感じている方が多いようだ。

年代別でみると、20代は「自分にはあまり興味がない」と答えた方が24.5%で第3位。40代は「悪質な会社が増えそう」が23.0%と料金比較や手続き以外への不安を抱く人も多いことがわかった。

「あなたが、下記の中から知っている新電力会社をすべてお答えください」

2015年7月時点で700社以上が電力事業に新規参入すると表明している中、どの企業が新電力会社として認知されているのか聞くと、東京電力との業務提携をした「ソフトバンク」が46.3%で第1位、次いで「KDDI」39.7%と通信会社が上位2位を占めた。3位以降は「東京ガス」(38.1%)、「大阪ガス」(29.3%)とガス会社が続く結果となった。

新電力会社に求めるものは?

「現在、毎月または隔月で支払っているサービス料金の中で、電気料金とセットになると嬉しいものをお答えください」

現在支払っているサービス料金の中で電気料金とセットになるとうれしいものを聞いたところ、第1位「ガス料金」(48.4%)、第2位「インターネット料金」(42.0%)、第3位「水道料金」(41.7%)だった。

「あなたが、新電力会社に求めるものをすべてお答えください」

新電力会社に求めるものについては、全体で最も多い回答は「価格の安さ(価格競争)」(88.9%)だった。「価格の安さ(価格競争)」を年代別で比較すると、50代が最も多く、90.0%の方が価格の安さを求めていることがわかった。

年代別で最も回答の差が開いた項目は「原発以外の電力供給」。20代が15.2%、60代以上が30.0%と14.8ポイントの差がつく結果となった。

「あなたは、新電力会社への乗り換えを検討していますか」

電力自由化を知っている、または聞いたことがあると答えた人に、新電力会社への乗り換えを検討しているかを聞いたところ、「本格的に検討している」と回答された人は全体で7.5%、「検討はしていないが、情報収集をしている」と回答された方は39.3%だった。

現在契約している電力会社別で比較すると、「検討していない」が最も多いのは四国電力に契約している人で63.9%。「本格的に検討している」は東京電力に契約している人が最も多く11.6%、「検討はしていないが、情報収集している」が最も多いのは東北電力46.3%だった。