JR西日本広島支社は2016年3月26日に実施するダイヤ改正について発表した。新型車両227系の追加投入とともに運転区間が拡大され、広島地区では列車のドア枚数を統一。土休日の山陽本線に快速「シティライナー」が新設される。

JR西日本の新型車両227系。今年春のデビュー以来、広島地区で追加投入が進む

新型車両227系は今年3月のダイヤ改正でデビューし、その後も追加投入が順次進められてきた。来春のダイヤ改正では、新たに32両を追加投入。これにともない、山陽本線三原~岩国間と呉線・可部線全線で列車のドア枚数が統一されることになり、現在の2~4ドア車が混在する状況から、ダイヤ改正後は臨時列車以外の全列車が3ドア車に。呉線三原~広間を除く広島地区の各路線で、平日昼間の列車はすべて227系による運転となる。

山陽本線での227系の運転区間も、現在の糸崎~由宇間から福山~徳山間に拡大。岡山支社によれば、福山~糸崎・三原間では普通列車2往復に227系が使用されるという。

広島地区では土休日の昼間も大幅にダイヤを変更。山陽本線では「シティライナー」の列車名が復活する。過去に運転された「シティライナー」は、岡山県・広島県・山口県の3県にわたる長距離列車(広島地区のみ快速運転)として知られたが、来春のダイヤ改正で新設される快速「シティライナー」は227系を使用し、西条~広島間・広島~岩国間の運転に。西条~広島間「シティライナー」は、土休日の朝10時台に下り2本のみ設定され、途中停車駅は八本松駅・海田市駅。所要時間は普通列車より6~7分短縮される。

広島~岩国間「シティライナー」は、土休日の昼間を中心に計40本(上下各20本)設定され、30分間隔で運転。同区間では普通列車も15分間隔で運転され、乗車チャンスの拡大により、広島市内または宮島・岩国方面への利用がさらに便利になるという。「シティライナー」の停車駅は広島駅・五日市駅・宮内串戸駅・宮島口駅と、大野浦~岩国間の各駅。普通列車と比べて広島~宮島口間約8分、広島~岩国間約10分の時間短縮となる。

呉線の快速「安芸路ライナー」も土休日に増発。呉駅を9時台および17・18時台に発車する広島方面の普通列車、広島駅を16~19時台に発車する呉方面の普通列車を快速に変更することで、「安芸路ライナー」の運転時間帯が拡大される。呉線で16時以降に運転される快速「通勤ライナー」も、土休日は「安芸路ライナー」として運転。「通勤ライナー」が停車しない坂駅・吉浦駅にも停車する。可部線では、土休日の午前中に広島方面へ運転される2両編成の列車を4両編成とするなど、列車の編成が増強される。