JR東海は17日、新幹線の車両検査のひとつである「交番検査」の周期を延ばすとともに、データ分析による検査を取り入れると発表した。

東海道新幹線N700A

交番検査は集電装置・走行装置・ブレーキ装置・車体などの状態や機能、電気部品の絶縁抵抗について、分解せずに営業運転のままの状態(在姿状態)で行う検査。1964(昭和39)年の東海道新幹線開業以来、「30日または走行距離3万km以内」の検査周期で実施してきたが、車両性能の向上により、周期を延ばしても問題ないと判断。今年4月に周期を延伸する規程改正を行い、運用開始に向けて準備を進めていた。

次回のダイヤ改正日以降、N700A・N700系(改造車両を含む)の交番検査は、「45日または走行距離6万Km以内」の周期で行うことになる。

検査周期の延伸に加え、交番検査の検査業務の一部を今年7月に東京と大阪に設置した「車両データ分析センター」での車両データ分析に置き換えることも発表された。一定期間ごとの検査でしか把握できなかった車両機器の状態について、本線走行中のデータを継続的に監視できるようになり、検査精度や車両品質の向上につながるという。