文部科学省はこのほど、平成28年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況を調査し、平成27年10月末現在の結果を取りまとめた。

内定率の高い県は「富山県」や「愛知県」など

調査対象となるのは、国立、公立、私立の高等学校(全日制・定時制)。学科別(国立、公立、私立の別)の就職内定状況、都道府県別(県内・県外別)の就職内定状況を調査した。

就職内定率(就職希望者に対する就職内定者の割合)は、73.4%で、前年同期から2.3ポイント上昇した。この値は、10月末時点における就職内定率として、平成6年度以来20年ぶりに70%を超えた昨年度の71.1%を上回っている。

新規高等学校卒業(予定)者就職(内定)状況

男女別に見ると、男子は74.8%(前年同期比1.9ポイント増)、女子は71.2%(前年同期比2.9ポイント増)だった。学科別では、「工業」(86.9%)が最も高く、以下、「商業」(78.5%)、「農業」(77.5%)、「福祉」(75.9%)、「家庭」(75.2%)、「水産」(74.1%)、「看護 ※」(72.6%)と続いた。

平成28年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(学科別)

都道府県別に見ると、内定率の高い県は「富山県」(87.2%)、「愛知県」(86.2%)、「島根県」(85.4%)、「福井県」(84.9%)、「岐阜県」(84.4%)だった。一方、低い県は「沖縄県」(40.7%)、「北海道」(55.6%)、「福岡県」(65.3%)、「東京都」(65.8%)、「高知県」(66.7%)となっている。

被災3県の就職内定率は、岩手県が81.2%、宮城県が67.5%と前年同期と比べ0.2ポイント増加した。福島県は79.0%で、前年同期と比べると2.8ポイント増えている。

※「看護」に関する学科は看護師5年一貫課程が主となるため、5年課程5年次の就職内定率を示した