米Mozillaは12月15日(現地時間)、Webブラウザ「Firefox 43」の正式版をリリースした。
Windows用、Mac用、Linux用があり、新たにWindows用の64bit版の配信が始まった。Firefox 42でもアーカイブサイトからWindows用64bit版をダウンロードできたが、一般ユーザーが利用するFirefoxダウンロードページを通じた配信は今回が初めてで、事実上の正式リリースである。
プライベートブラウジング機能で、より厳しいトラッキング保護を利用できるブロックリストを選択できるようになった。トラッキング保護はFirefox 42で追加された機能で、ブロックリストはMozillaが提携するDisconnectが提供している。デフォルトでは基本的な保護リストが適用されるようになっているが、より厳しく追跡をブロックしたい場合は、設定の[プライバシー]内の[トラッキング(行動追跡)]、[ブロックリストを変更]で「厳重ブロック」を選択する。これによって、ビデオ、写真、埋め込みコンテンツなども厳しくブロックされる。ただし、厳重ブロックでは一部のサイトのレイアウトが崩れたり、正常な機能が損なわれる可能性があるため、Mozillaはデフォルトの簡易ブロックのままの利用を推奨している。
ロケーションバーにも検索候補を表示できるようになった。検索候補は検索エンジンによって提供され、その検索エンジンでよく用いられているキーワードの候補がユーザーの入力に応じて表示される。ユーザーの入力したキーワードも検索エンジンに送られて分析されるため、最初に利用する際に機能のオン/オフの確認が行われる。利用開始後も設定の[検索]、[検索候補を使用する]で、ロケーションバーでの表示のオン/オフを切り替えられる。
これらのほか、m4v形式のビデオ再生をサポートするAPIが向上した。またWindows 8以降で動作するWindowsデバイスで、入力フィールドを選択した際に自動的にオンスクリーンキーボードが表示されるようになった。
修正は、セキュリティ修正が合計16件。"緊急"4件を含む。また、Webページを拡大表示した際にアイドロッパー・ツールが正常に機能しない問題が修正された。