SMBCコンシューマーファイナンスはこのほど、「20代の金銭感覚についての意識調査2015」の結果を発表した。調査は10月2日~8日、20歳~29歳の男女1,000名(男女20代前半後半均等割付)を対象にインターネットリサーチで行われた。

20代の所持金、普段は「5,000円以下」

はじめに、普段(平日)、財布にいれている金額を聞いたところ、「3,000円超~5,000円以下(28.0%)」が最も多く、所持金が「5,000円以下」という人は累計で約6割となった。

「気になる異性と初デートするとき、安心できる所持金は?」

では、気になる異性との初デートではどのくらいの金額を用意するのだろうか。初デートで安心できる所持金を聞いたところ、「1万円超~2万円以下で安心(32.4%)」に多くの回答が集まり、累計で7割弱(66.6%)が2万円で安心することがわかった。

また、同調査では「手持ちが少なくて不安になる金額」や「大金過ぎて持ち歩くのが不安になる金額」についても調べており、その結果、お財布の中身が千円札1,2枚程度にまで減ると"お金が少なくて心配・気掛かりだ"と感じる人が多いことが判明。持ち歩くのが不安になってしまう大金としては、累計で半数超(55.1%)が「3万円」あると不安になることがわかった。

「後ろの人を待たせない」ために電子マネーを

次に、現金以外の支払い方法として、「電子マネーを普段使いしている」人の割合を調べたところ、20代の7割(69.9%)が電子マネーを普段から利用していることがわかった。

「現金払いや電子マネー払いに関連する意識について、どの程度同意するか?」

現金払いや電子マネー払いに関連する意識について尋ねると、「財布の中の小銭はなるべく少なくしたい(71.6%)」「ポイントがつくので、なるべく現金より電子マネーを使いたい(52.3%)」「支払いでもたつくと、後ろの人を待たせていないか不安だ(75.2%)」で『そう思う』(「非常に」+「やや」)の計が高い割合を示す結果に。消費税8%の影響からお釣りに小銭が増えやすくなったことや、ポイントがつくメリットなどが電子マネーの利用を後押ししているほか、過剰に"空気を読む"世代だと評される20代の気遣いの心理も電子マネーの普及に影響していることがうかがえた。

勘違いされたくない相手には2,000円以下、特別な相手には2万円

「おごってもらうときに抵抗を感じない金額は?」

次に、気を遣わせない"おごり" と"プレゼント"の水準について調べたところ、上司や先輩からおごられて気を遣わない金額は、4人に3人が「1,500円」、2人に1人が「3,000円」、4人に1人が「5,000円」となった。また、友達や同僚からおごってもらうときでは、4人に3人が「1,000円」、2人に1人が「1,500円」、4人に1人が「3,000円」という結果に。20代は、友達や同僚といった対等な間柄の相手からのおごりでは1,500円を超えると、目上の人からのおごりであっても3,000円を超えると恐縮してしまうのが多数派であることがわかった。

「恋人でない異性からのプレゼントで抵抗を感じないで受け取れるのはいくら相当のプレゼントか?」

続いて、恋人でない異性からのプレゼントで抵抗を感じないで受け取れる水準を教えてもらったところ、4人に3人が「1,000円」、2人に1人が「2,000円」、4人に1人が「5,000円」となった。バレンタインデーやホワイトデーなどの機会に、本命チョコと勘違いされたくない人は、2,000円以下の予算でプレゼントを用意すれば、余計なプレッシャーを感じさせてしまう可能性が少ないと言える結果となった。

「恋人へ特別な日にプレゼントを贈るときに、奮発して贈ることができるのはいくら相当のプレゼントか?」

反対に、特別な相手に奮発してプレゼントをするときには、どのくらいの金額が上限となるのだろうか。その金額を聞いたところ、「2万円未満~1万円以上」に3割弱(26.7%)の回答が集中し、平均額は2万184円となった。昨年の同調査結果から774円増加(19,410円→20,184円)しており、特別な日に特別な相手へ贈るプレゼントにかける予算は昨年よりもやや増加の傾向にあることがわかった。

20代が結婚しようと思える年収は「400万」

「結婚や出産・子育てをしようと思える世帯年収は?」

次に、結婚や出産・子育てなどをしたいと思える世帯年収額を聞いたところ、『結婚』をしようと過半数が思えるのは「年収400万円(50.3%)」で、『出産・子育て(1人)』では「年収500万円(56.4%)」、『出産・子育て(2人)』では「年収700万円(57.1%)」という結果に。また、"標準的な世帯年収"の目安とした「年収500万円」では、7割弱(66.7%)が結婚、5割半(56.4%)が1人目の出産、3割半(35.2%)が2人目の出産を前向きに考えることが明らかとなった。

この結果を昨年の同調査結果と比較したところ、「年収500万円」になった場合に『結婚』をしたいと思う人の割合は4.5ポイント減、『出産・子育て(1人)』では2.8ポイント減、『出産・子育て(2人)』では4.1ポイント減と、軒並み減少。結婚や出産・子育てに対して、金銭的な不安を感じている人が増えている状況にあることがわかった。