JR東日本は2日、クルーズトレイン「TRAIN SUITE(トランスイート) 四季島」の運行ルートの概要を発表した。春から秋にかけて3泊4日コースと1泊2日コース、冬に2泊3日コースを設定。3泊4日コースでは北海道への乗入れも実現する。

クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」車両イメージ(JR東日本提供)

「TRAIN SUITE 四季島」は、観光立国の推進の一環でJR東日本が導入するクルーズトレイン。電化・非電化区間ともに走行できる新開発の動力方式を採用した10両編成で、先頭車の1・10号車は展望エリア付き動力車、2~4号車と7~9号車はスイート、4号車はデラックススイート、5号車はダイニング、6号車はラウンジとなる予定。こだわりの食や心のこもったおもてなしで、「『本物の上質感』を感じていただき、この旅でしか味わえない特別感のある非日常的な体験を提供」するという。

同列車は2017年春から運行開始し、3泊4日コース・2泊3日コース・1泊2日コースともに上野駅発着に。春から秋にかけての3泊4日コースでは、1日目に上野駅から日光駅を経て北海道へ向かう(列車内で宿泊)。2日目は函館駅・伊達紋別駅・登別駅へ、3日目は東室蘭駅から洞爺駅・新函館北斗駅・青森駅を経て日本海側の路線を走り、列車内で宿泊。4日目は鶴岡駅からあつみ温泉駅・新津駅・東三条駅を経由し、上野駅に到着する。

同じく春から秋にかけて運行される1泊2日コースは、1日目に上野駅を発車した後、塩山駅・姨捨駅を経由し、列車内で宿泊。2日目は会津若松駅から上野駅に到着するルートとなる。冬に設定される2泊3日コースは、1日目に上野駅から白石駅・松島駅へ、2日目に青森駅・弘前駅・一ノ関駅へ、3日目に鳴子温泉駅から上野駅へ戻るルートに。1日目・2日目ともに列車内での宿泊となる。

JR東日本によれば、3泊4日コースは「豊かな自然が四季折々に見せる風景や、自然とともにある暮らしや文化にふれる旅」、1泊2日コースは「里山、棚田、ぶどう畑などのぬくもりのある風景や、その地に息づく工芸品の粋を味わう旅」、2泊3日コースは「雪国の冬ならではの繊細な景色や、冬の愉しみを再発見する旅」になるとのこと。なお、運行ルートは現在計画しているもので、今後変更される場合もある。

「TRAIN SUITE 四季島」の世界観を感じられるギャラリーが東京駅に

あわせてJR東日本は、「GALERIE(ギャラリー) 四季島」のオープンと、「TRAIN SUITE 四季島」のトレインクルーユニフォームのデザイナー決定、トレインクルー2期生の募集開始についても発表している。

「TRAIN SUITE 四季島」の世界観を味わえる「GALERIE 四季島」。来年1月、東京駅八重洲中央口(改札外)にオープンする

「GALERIE 四季島」は2016年1月14日、東京駅八重洲中央口(改札外)にオープン。利用は予約制となり、「TRAIN SUITE 四季島」の上質で特別な旅の世界観を感じられる最初の場所として、「ご興味を持っていただいたお客さまへの情報提供」「参加されるお客さまへのコンシェルジュサービス」などを行う。

「TRAIN SUITE 四季島」のトレインクルーユニフォームのデザインを担当するのは、ISSEY MIYAKEをはじめ数多くのファッションを手がけた滝沢直己氏。同列車に乗務するトレインクルー2期生は12月2日から2016年1月5日まで募集を行い、びゅうトラベルサービスの正社員として、20名程度の採用を予定している。募集要項は「TRAIN SUITE 四季島」サイトまたはびゅうトラベルサービスのホームページにて確認できる。