米Microsoftは11月2日(現地時間)、クラウドストレージサービス「OneDrive」のストレージプランの変更を発表した。Office 365 Home/Personal/University契約者に提供してきた容量無制限を取り止め、また無料で使用できる容量を15GBから5GBに縮小する。
Microsoftは2014年6月に、無料で使用できるOneDriveのストレージ容量を7GBから15GBに増やした。またOneDrive for Businessに続いてOffice 365の契約者にも1TBのOneDriveストレージの提供を開始し、さらに同年10月には1TBを無制限に拡大した。同社の「クラウド優先」戦略を推進するクラウドストレージの拡大だったが、2日に公開されたOneDriveチームのブログ記事によると、一部のユーザーのストレージ消費が突出するようになっていた。こうしたユーザーは複数のPCのバックアップや、映画や録画したTV番組の保管場所としてOneDriveを使用しており、大規模なバックアップ用途ではユーザーあたりのストレージ消費が75TBを超えるという。これはユーザー平均の14,000倍に相当する。そのため、本来の目的であるプロダクティビティとコラボレーションの優れた体験を生み出すクラウドストレージサービスとしてOneDriveを発展させられるように、ストレージプランの変更に踏み切った。変更は以下の3点。
Office 365 Home/Personal/University契約者が利用できた容量無制限が終了、2日にOneDrive容量が1TBに設定された。すでに1TBを超えるストレージを使用している契約者には、変更の通知が届き、2015年11月2日から少なくとも12カ月は超過分にアクセスできるようになる。超過が続く場合は、読み込み/ダウンロードのみに制限される(少なくとも6カ月)。その後も未対応のアカウントはロックされ、1年後にOneDriveのコンテンツが削除される可能性がある。
有料の100GBプラン(190円/月)、200GBプラン(380円/月)の新規提供が終了になり、2016年早期に新たな有料プランとして50GBプラン(1.99ドル/月)が登場する。50GBで不足する場合は、Office 365を契約することで1TBの利用が可能になる。なお、すでに100GBプランまたは200GBプランを契約しているユーザーについては変更はない。
無料で使用できる容量が現在の15GBから5GBに縮小、カメラロールストレージの15GBボーナスの提供も終了になる。これらの変更は2016年早期にロールアウトが始まる。その時点で、無料で5GBを超えるスペースを使用している場合は、容量変更の通知が届き、それから90日間は超過分にアクセスできる。超過が続く場合は、読み込み/ダウンロードのみに制限される(9カ月)。その後も未対応のアカウントはロックされ、1年後にOneDriveのコンテンツが削除される可能性がある。