中部国際空港(セントレア)は10月30日、ボーイング787型機の部位輸送をより円滑に実施するため、保管庫となる「ドリームリフター・オペレーションズ・センター2(DOC2)」を設置することで、ボーイングと合意したことを発表した。

「ドリームリフター・オペレーションズ・センター2(DOC2)」完成イメージ

ドリームリフターはボーイング747-400型旅客機からの改造機で、787型機の主要部位を米国内の最終組立地まで輸送する。現在世界で4機のドリームリフターが運用されており、セントレアはドリームリフターが運航する日本で唯一の空港となっている。

セントレアではしばしば、ドリームリフターの姿が見られる

DOCは、セントレアにおいては中部地域で製造したボーイング787型機部位をドリームリフターに搭載するためのハンドリング機材、およびボーイング787型機部位の保管庫として2014年から本稼働している。このDOCをDOC1とし、機能拡充を目的として、新たにDOC2を隣接地に整備する。

建設予定場所

建設予定地は既存DOC隣接地(空港島中央最南端部)で建築面積は約2,000平方メートル。11月に着工し、2016年夏に完成予定となっている。施設用途は既存DOCと同様で、ボーイング787型機部位をドリームリフターに搭載するためのGSE車両(グランドハンドリング機材)である「ラージ・カーゴ・ローダー(LCL)」および「モバイル・テール・サポート(MTS)」を屋内に保管すること、また、三菱重工業、川崎重工業、富士重工業の各工場から海上輸送されるボーイング787型機部位をドリームリフターに搭載するまでの間、一時的に保管することとしている。

ラージ・カーゴ・ローダー(LCL)

モバイル・テール・サポート(MTS)