博報堂新しい大人文化研究所はこのほど、"新しい大人世代"とする40~60代の「消費にも大きな影響を与える生活者の意識変化」に関する調査結果を発表した。調査は3月20日~22日、40~60代男女を対象にインターネットで行われ、2,700サンプルを得た。

男女9割が「自分なりのライフスタイルを創りたい」と回答

「『自分なりのライフスタイルを創りたい』と回答された方に伺います。それは『配偶者と一緒に』ですか。それとも『自分ひとりで』ですか?」

「あなたはこれからの人生の中で、『自分なりのライフスタイルを創っていきたい」とお感じになりますか?』という問いに、全体の88.2%が「そう思う」「ややそう思う」と回答。誰とライフスタイルを創るのか尋ねたところ、男性は「配偶者と創りたい」が40代43.4%、50代42.2%、60代39.8%と女性に比べ高い結果となった。

対して女性は、「夫に先立たれる」という意識があるためか、年齢が高くなるにつれ、「自分ひとりで創って行きたい」が、40代21.7%、50代23.8%、60代29.2%と男性に比べて高くなっており、夫の「片思い」であることがうかがえる結果に。しかしながら、男女ともに「配偶者とも創りたいが自分ひとりのスタイルも創りたい」が最も多く、基本的には、子育てを終えた後に「夫婦二人で新しい大人のライフスタイルを創りたい」と考えていることがわかった。

「旅行・趣味・貯蓄」にお金をかけたい!

「あなたが今後、お⾦をかけたいコト・モノをすべてお選びください」

次に、「今後、お金をかけたいコト・モノ」について調べた結果、「旅行・リゾートやレジャー(60.7%)」「趣味(55.7%)」「貯蓄・資産運用(39.0%)」が上位となった。

この結果から、"新しい大人のライフスタイル"の中身を探ってみたところ、「貯蓄・資産運用(39.0%)」でおカネを増やし、「病気・老化の予防(35.4%)」「病気や老化への対処(35.4%)」「現在の健康や若さの維持・向上(31.9%)」など健康管理やアンチエイジングに力を入れ、生活の安定を図っていることが読み取れる結果に。一方で、「旅行・リゾートやレジャー(60.7%)」「趣味(55.7%)」「(映画・演劇・コンサート・美術などの)エンタテインメント(34.8%)」と、レジャーを楽しむ生活も見受けられた。

男女ともに趣味は「パソコン・ネット」がトップ

「あなたご自身の趣味をお選びください」

続いて、「趣味」を教えてもらったところ、男女ともに「パソコン・インターネット(51.5%)」が最も多く、特に60代男性は63.6%と断トツだった。

また、「読書(32.0%)」「音楽鑑賞(30.0%)」「映画館での映画鑑賞(30.0%)」「DVDでの映画鑑賞(27.3%)」といったエンタテインメント系を趣味としている人が目立ったほか、「食べ歩き(30.5%)」が4位にランクインしていることから、現在50代半ばの「ハナコ世代」が、若いOLのときに、食べ歩きとエンタテイメントを楽しんだように、60代団塊世代から40代バブル世代まで、若い時に親しんだグルメ・エンタテインメントを今も趣味にしていることが読み取れた。

「3世代・夫婦・友人」とのコミュニケーションを!

「あなたは今後、家族や友人とのコミュニケーションの時間・機会を増やしたいと思いますか?」

最後に、今後誰とのコミュニケーションを増やしたいか質問したところ、やはり「子供(87.8%)」と「孫(86.6%)」が上位となり、「3世代コミュニケーション」への欲求が高くなっていることがうかがえた。3位の「配偶者・パートナー(84.2%)」では男性88.4%、女性80.1%と男女間の差が見られ、「夫婦コミュニケーション」を求める度合いは男性の方が高いことが判明。

また、「年齢を問わず、価値観や考え方を共有できる友人・知人(75.0%)」や「同世代のプライベートな友人(71.0%)」と回答した人も目立ち、現在の40~60代は、世代が異なっていても自由に気の合う仲間と付き合いたいと考えていることが読み取れる結果となった。